エコで愛らしい変わり雛

 屏風ではなく、茶筅の中央にちょこんと座したお雛様とお内裏様。十二単の襟元からは5色の半襟がのぞいている。小さいながらも細部にまでこだわった可愛らしい雛人形を作る3回シリーズの講座『エコ茶筅雛人形』が1月に八幡公民館で行われ、16名が参加した。指導にあたったのは、市内在住の川井滿智子さん、助手の瀧本幸枝さんと渡辺由紀子さん。「古くなった茶筅と古布を使ってできるエコな雛人形。時間はたっぷりあるので、慌てないできちんと作りましょうね」と川井さん。
 初回の講座では男雛の髷や女雛の冠、扇子など小さなパーツを揃え、次回に向けた下準備を行った。人形の顔は下処理した銀杏に、川井さんが一つひとつ絵付けしたもの。微妙に違う表情がまたいい。女雛が手にする金色の扇子は、両端に目打ちで穴をあけて5色の飾り糸を通す。一見、単純に見える仕様だがちょっとしたコツがいる。髷は黒い糸の束を折り曲げて縫い糸でまとめ、ボンドで接着。「まっすぐより、少し斜めの方が粋に見えますよ」などポイントをアドバイスする。いずれもパーツが小さいので非常に細かい作業だ。和気あいあいとした雰囲気の中、川井さんたちは一人ひとり丁寧に指導した。
 参加者の皆さんが最も楽しみ、時間をかけて行ったのが十二単の内側に重ねる半襟の布を選ぶ作業。外側の表着と、約1センチ×5センチの長方形の布を二つ折にした5色の半襟とを色合いを見ながら合わせ、順番を決める。内側から1枚目は白と決まっているが、2枚目からはピンクや赤、オレンジ系の明るい色彩を選んだ人もいれば、柿色に紺系など渋めのものを選択した人も。「1色濃い色を入れると締まって見えるわよ」などお互いに意見を交わしながら布を選び、それぞれ納得のいく組み合わせを見つけた。「着物なので反対色もOK。薄い色からだんだん濃くしたりとグラデーションにするのも綺麗ですよ」とは川井さんの言葉。

 次回、これらを1ミリずつずらして接着する。人形のボディは、顔に刺した爪楊枝にティッシュを巻き、膨らみをもたせて作る。茶筅の胴の部分に帯紐を巻いて今回の作業は終了。ある参加者は「今までに作った様々な変わり雛と一緒に並べて飾ります。出来上がりが楽しみ」と話した。贈り物にしても喜ばれるかも。
 川井さんは、古布を用いて、つるし雛やバッグなどを作る同好会『布あそび』を月に1回、同公民館で開いている。現在、メンバーの募集はしていない。

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