月出工舎のカフェトーク『新しい学校』が目指すこと

 11月下旬に開催されたアートいちはら2015秋。来年4月からの本格的開校に向け、改修工事を始める月出工舎(旧月出小学校)では、21日から23日、28日、29日の5日間、カフェトークを開催した。月出工舎は地方創生モデル事業で、全国8カ所選定の公共施設提案事業のなかから、廃校利用事業のひとつとして選ばれている。今回は月出のこれからを考えるきっかけにしたいと、 『つながること・みんなでつくるがっこう』をテーマに、『匠』『食』『遊』『創生』『学』を切り口として、全国各地で独自の事業や活動を行う講師と、市内からのゲストを日替わりで迎え、参加者には温かいお茶とお菓子を配り、アットホームな講座とした。 
 2日目に行われた『食』は、30年後にも愛される添加物のない優しいおやつ作りをする岐阜の老舗油屋・山本佐太郎商店。ゲストは福祉施設経営の林さんと、しいたけ園代表の根本さん。3日目は『遊』で、新潟県の山間部で古民家民宿を経営し、日本第1号のどぶろく特区で製造免許を持つ若井さん。ゲストは地域ブランド作りを展開する商工会議所の征矢さん、ふるさと写真家の石川さん。最終日は『学』。美術教育のリサーチでドイツに滞在、現在は短大講師、東京で谷根千こどもアトリエを主宰する山成さん。ゲストは旧市原市水と彫刻の丘館長の新保さん、美術教諭の阿久津さんだった。
 各日のトークでは、「こだわり、手を抜かず、志を同じくする人とお客様も含め、皆に喜んでもらえるように信じてやりつづけること」、「地元の財産をいかに魅力あるものとして作り、発信し、リピーターを増やす。それには手間を惜しまず、常に新しい提案をする」、「アートは心を動かすもの。表現することで自分を認め、自分の居場所作りとなり、お互いを認め合うつながりもできる。そのコミュニティ作りが必要」など、多くのことが語られた。ディレクターの岩間さんは「月出は10年後の未来に向けて分野や世代を超え、ふらりと訪ねてくれる方たちも含め、皆の新しい学校を目指します。ぜひ注目していてください」と話した。

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