廃校舎をリノベーションした団体向け宿泊施設が完成

 長生郡長南町にある旧長南町立西小学校が7月1日、新しく生まれ変わった姿でお披露目された。120年以上の歴史がある同校は、2017年3月に閉校となった。長南町長の平野貞夫さんは、「同じ時期に町内では4校が廃校となり、遊休資産を継続的に活用していくことが必要だと考えていました。『仲間と泊まる学校ちょうなん西小』となり、新たにスタートしたことで、今後は企業誘致や学生さんの遠征だけでなく、インバウンドも視野に入れていければと思います」と抱負を語り、オープニングセレモニーで笑顔を浮かべた。
 『仲間と泊まる学校ちょうなん西小』プロジェクトは、株式会社マイナビと長南町が協議を重ねながら作り上げた地域活性や雇用創出を目指す新たなチャレンジ。最大84名まで受け入れ可能な団体宿泊施設で、大幅にリニューアルした浴室やカフェを除くと、学校の造りがほぼそのまま生かされている。

 学生のゼミや夏合宿、企業の研修などの大人数の利用に適しており、グラウンドを含めて2万1千平米以上の敷地を自由に使えることが最大の魅力だ。マイナビ地域創生事業部地域DMO事業企画営業課課長の早川佳延さんは、「人口8千人の長南町は、急速な少子高齢化や人口減少などの問題に直面している過疎地域ですが、都心から車で90分と近く、自然に恵まれており、合宿や団体宿泊に好条件です。今、こんなにも大人数が同時に宿泊できる安価な施設は少ないので、ぜひ利用していただきたいです」と話した。
 同社は、施設近くの農地を借りることで、宿泊者を対象に年に数回農業イベントも開催する予定だ。地元の商品を使用した食事を提供したりすることで地元へも大きな還元が見込めるだろう。また、宿泊棟と地域交流棟と区分された校内では、地域交流棟にあるカフェや図書室、キッズルームなど幾つもの部屋は宿泊者以外でも利用が可能。
 閉校まで同校に在籍し、現在は長南町立長南小学校4年の斉藤紺くんと鈴木星乃莉さんの2人は、再び学校が蘇る姿に「嬉しいです。学校にも久しぶりに来て、ちょっと懐かしい」と話した。斉藤くんは姉や父、祖父など一家で同校の卒業生。両親は、「閉校になったことは少し寂しかったけれど、新しい形で地域に生き続けてもらえれば」と笑顔を見せた。

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 宿泊棟の1階はベッドルーム、2階は和室の布団を完備。多目的室では研修が可能。室内滑り台付きのキッズルームでは、オープニングセレモニー当日のみ無料でプレゼントされたカブトムシを手に子ども達は喜んでいた。また、校舎の中央に位置する中庭はバーベキュー場となっており、宿泊時は通常食堂での給食スタイルとBBQが選択可能。カフェではランチメニューの他、ジェラートや飲料の提供がある。
 そして何より目を引くのが浴室だ。男湯と女湯の2種類が併設され、時間により入れ替わる仕組みで桧の香りが漂う室内。片方は樽風呂が4つ、もう一方は悠々と足を伸ばせる大きさの風呂が構える姿は、まるで旅館に来たような錯覚さえ感じられるほど。実際、長南町在住で当日セレモニーを訪れた多くの参加者からは、「綺麗になって良かった」、「凄く変わりましたね」との声が上がった。
 また、『仲間と泊まる学校』と名付けられたプロジェクトは、さらにもう一つの顔を持つ。株式会社マイナビ理事で地域創生担当の横尾隆義さんは、「団体宿泊施設としての機能は、災害時に町民の方々にも役立てていただきたいと思います。宿泊部屋と浴室はもちろん、グラウンドが緊急ヘリポートにもなっていることや倉庫には食料も備蓄してあります。マイナビと長南町で相互発展していきましょう」と、力強く語った。
 同施設は年末年始以外営業する。宿泊、および料金や利用方法について詳細は問合せを。

問合せ マイナビ
TEL 0120・154・244
http://chonan-nishisho.jp/

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