ミツバチ達の分蜂の季節もほぼ終わり、今年は6つの新しい群れを観察させて貰っています。観察させて貰っているという言葉を使ったのは、ハチは自分達の意思で蜜を集め、人間の手を殆ど煩わせないからです。自然界の中で暮らしていたものを人間が住居を作り、ハチ達に住んで貰っているだけで、人間のする事といえば週に1回の巣箱の掃除と外敵であるスズメバチやダニ、それから蛾の幼虫のスムシから守ってあげる事だけ。その報酬として少しだけ蜜を分けて貰います。
 ハチは巣箱の上部に蜜を貯蔵、下の部分は幼虫の部屋なので、上の部分だけを切り離して蜜を集めます。1匹のミツバチが一生の間に集める蜜の量は、小さなティースプーンたった1杯分と言われています。観察していると、かなりの風が吹いていても多少の雨が降っていても、毎日せっせと蜜を集めている事が分かります。普段何気なく食べている蜂蜜であっても、ミツバチの大変な苦労が詰まっているのです。
 今回はその採れたての大切な蜂蜜でレモンカードを作ってみました。日本ではあまり馴染みがない様ですが、英国ではデザートとして親しまれています。パンやクラッカーに塗ったり、ヨーグルトにかけたりしていただきます。

 

・材料
国産レモン2個(皮も使うのでなるべく防カビ剤の使用されていないもの)、蜂蜜100g、バター50g(キューブ状に切っておく) 、卵3個と卵黄のみ1個
・作り方
①レモンの皮を擦り下ろし、果汁を絞る(両方とも使う)。
②卵をボウルに入れてよく攪拌(かくはん)する。
③蜂蜜、レモン果汁と擦り下ろした皮を②のボウルに加え、約60度の湯煎にかけながら、バターが完全に溶けるまで優しくかき混ぜる。
④煮沸消毒した密閉式の容器に入れ、冷蔵庫の中で保存する(卵を使用しているので2週間以内に召し上がって下さい)。

 

長谷川良二
長柄町在住。ハーブコーディネーター、ガーデニングコーディネーター、歯科医師。市原を中心に公民館でのハーブの指導などをしながら自然栽培で野菜を育て、養鶏、養蜂にもトライ中。

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