いちはらふるさと点描 ~市原に奈良の大仏アリ~

 市原市・市東地区の奈良に、高さ2m余りの釈迦如来像の石仏「奈良の大仏」がある。
 平将門が、新皇を名乗りこの地の北方に京を模した都を構えた承平元(931)年春、東大寺の大仏を模して一丈余りの青銅製蘆舎那仏の盧仏を建立したらしい。次は文化元(1804)年再興。安政2(1855)年10月造立。大正12(1923)年関東大地震のために倒壊。翌年3月再建と台座に刻まれている。
 昭和49(1974)年名勝として市原市の文化財に。平成23(2011)年東日本大震災で高さ3mの台座から本尊が地面に落ち、頭部が胴体と「切断」。胸部の一部も欠けたが、地域住民と市が修復費を折半する形で同年11月に再建。名称と建立に、悲運の武将・平将門の「将門伝説」から観光スポットになった。
 1100年を経て「不死身の仏様」は、未来永劫平和を祈っているかのように合掌して鎮座している。

 

(市原市写真連盟所属・ちはら台フォトクラブ 小幡勉)

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