バッタやトンボを捕まえるコツ

 子どもの好奇心を刺激する昆虫採集。夢中になって追いかけた思い出を持つ人も多いだろう。8月2日、5組の親子12名が参加し、加茂公民館で昆虫教室が開催された。講師の自然観察指導員・柳池(やないけ)繁さんと緑豊かな高滝湖周辺を歩き、虫採りをしながら観察を行った。
 まずは事前に室内で夏によく見かける昆虫を説明。そしてそれぞれ網を持ち、草むらのある場所に移動した。狙うのはキリギリスやバッタ。「彼らは音に敏感。こちらが草むらに入って歩き回ると、足音で逃げて出てくるので捕まえやすくなる」と、子どもの背丈は優にある草のなかへ。様々な虫の鳴き声がするなか、跳ねまわる大小のバッタを親子揃って追いかけた。虫を捕まえた子どもたちは柳池さんのもとへ。「これはクルマバッタ。後ろ羽根は黄色で、外側に車のタイヤのような黒い半円模様があるよ」など、柳池さんが虫の羽根を開いて見せ、子どもたちは興味津々。頭上を飛ぶトンボには「縄張りがあり、同じ所を旋回する。戻ってくるのを待ってみよう」と、トンボがぐるりと回って飛ぶことも確認した。
 湖畔の遊歩道や公民館近くの草むらなどをめぐり、約1時間半で捕まえたり確認した昆虫は19種類。最後は公民館で「一番たくさんいたのはショウリョウバッタモドキ。キリギリスもたくさん鳴いていたし、イトトンボ、キアゲハなどもいた。桜の木の下では、セミが地中から出てきた後の穴もたくさん見つけられたね」と今日の成果を振り返った。「いろいろな知らない虫が見られて面白かった」「暑かったけど子どもが楽しんでいたのが良かったです」と参加者。柳池さんは「捕まえた虫は、確認したら必ず離してあげること。自然の中で生きる命を大事にして、後は図鑑で自分で調べて覚えることが大切」と話した。

関連記事

今週の地域情報紙シティライフ


今週のシティライフ掲載記事

  1. 【写真】アブドゥルラーマン・アブダラ『最後の3人』(平三)  千葉県誕生150周年記念事業『百年後芸術祭~環境と欲望~内房…
  2.  市原湖畔美術館では、百年後芸術祭|内房総アートフェス|の一環として『ICHIHARA×ART×CONNECTIONS|交差する世界とわたし…
  3.  千葉県南房総市にある酪農のさとは日本酪農発祥の地で、江戸時代に八代将軍・徳川吉宗がインド産の白牛を飼育して、乳製品を作ったことで知られてい…
  4.  森や川に生息する動植物などを観察し、親子で自然を楽しみましょう!4月27日(土)、9月7日(土)、11月9日(土)の全3回に渡って行い、講…
  5.  いつの間にか春も盛り。寒いうちに庭木に寒肥(肥料)を与えておこうと思ったのに遅くなってしまいました。寒い時は庭仕事がどうしても億劫になって…
  6. 【写真】ケヤキ一枚板のカウンターと。左から鈴木さん、悦子さん、智明さん  大谷家具製作所は2011年11月に長南町長南に工…
  7. 『リーダーハーフェン』は1982年結成の男声合唱団で、42年間その歌声を響かせてきた。構成は、トップテノール・セカンドテノール・バリトン・…
  8.  多くの映画ファンを虜(とりこ)にした女優オードリー・ヘプバーンを、前半・後半と2回に分けて掲載します。ヘプバーンは今でも日本や欧米諸国で人…
  9. シティライフ編集室では、公式Instagramを開設しています。 千葉県内、市原、茂原、東金、長生、夷隅等、中房総エリアを中心に長年地域に…

ピックアップ記事

  1. 【写真】アブドゥルラーマン・アブダラ『最後の3人』(平三)  千葉県誕生150周年記念事業『百年後芸術祭~環境と欲望~内房…

スタッフブログ

ページ上部へ戻る