ラジオ体操がつなぐ近隣の輪

 朝の6時半、北国分寺台にある『なかよし公園』。ラジオ体操の音楽が流れ出すと、四方八方から人々が集まってくる。そして約70名もの参加者がいっせいに体操を始める。子どもたちはラジオを囲み円になって、長方形の広い公園なので大人たちはそれぞれ好きな場所で。
 年中無休、小雨決行のこのラジオ体操は2008年に、ある家族の団欒から始まった。参加者が少しずつ増え、現在のような大所帯に。集まってくるのは近隣住民のほか、遠方からの散歩途中にふらっと立ち寄る人もいる。ここで一汗かいてから出勤する人も。現在は、その家族の一員だった飯野徳榮さんが代表を務めるボランティアグループ『国分寺台たすけあい』が運営している。「自由に来て自由に参加。それがいいのです」と飯野さん。取材した8月1日は夏休みで、ラジオ体操のカードを首からぶら下げた子どもたちの参加が目立った。夏休み最後の3日間は、頑張って続けた証にささやかなプレゼントを用意しているという。「近所同士、仲良くなれるのがいい。しばらく顔を見ないと、あの人どうしたのかな?と話題にのぼるので安否確認にもなる」と参加者。
 同グループのメンバーは20名。体操のほか防犯パトロール、公園内にある花壇に四季折々の花や草を植えたり、毎月第3月曜の午前中には公園清掃など美化活動にも取り組んでいる。また、同日の午後からは公園脇の集会所で地域の人を対象に茶話会を開き、カラオケや健康体操を楽しんでいる。近隣住民で積極的にコミュニケーションをとっている姿がうかがわれ、昨今、重要視されている地域のつながりの強さを感じた。

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