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季節のスケッチ
- 2019/2/15
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俳画と文 松下桂紀
以前、私の句とそっくりな句をA紙で発見し、その経緯を報告したが、またも同様の事態が発生し驚いている。上掲の句が私。別人の句は「日向ぼここのまま石になるもよし」。違いは助詞「と」と「に」だけである▼世に類似作は多々あると聞くが、やはりと思う。ここで私は模作とか盗作を問うのではない。日本列島には俳人が星の数ほど居ることを考え、俳句という詩型の限界にも思い至るのだ▼俳句は極めて言葉の数の少ない詩である。千人の俳人が同一主題で千句創作した場合、似通う発想や表現の句が生じるのは必然であろう。俳人はそれを深刻に受け止めず、自由に創作すれば良い。俳句を愛好する同胞として、真の創作者として、更なる研鑽に励めば良い。