災害時、まず守るべきは自分と家族

 国内各地で火山の噴火が活発化している。近隣の千葉市が今後30年以内に震度6弱の地震に見舞われる確率は75%(全国第2位)。自然災害に対する危機感を持ち、緊急事態にまず自分と家族が生き延びるための対策を学ぼうと、6月2日、辰巳公民館で主催講座『地域防災講座 家庭を守る防災』が行われ、21名が参加した。講師は『(公社)SL災害ボランティアネットワーク』理事の坂内(ばんない)美佐子さん。
 地震が発生したときは、とにかく頭を守る。屋内の場合は机の下で机の脚をしっかりと握ること。災害時に持ち出すものとしては3日分の飲料や食料品などを準備しておく。外で災害に遭遇した場合に備え、水、糖分が摂取できる飴、ライト、瓦礫に埋もれ声が出せない時のために笛を携帯していると安心だ。日頃から家族で防災会議を行っておくことも大切で、非常持ち出し袋の置き場所、安否確認方法を相談しておく。NTTが提供する災害用伝言ダイヤル(171)の利用方法を体験しておくのもいいだろう。
 後半は、身近なものを使って簡単に作ることができる防災グッズの紹介。水洗トイレが機能しなくなる事態に役立つのがダンボールトイレ。同じ高さの2つのダンボールを使う。1つは箱のまま、もう1つは三角形に折り曲げ、中に重ね入れて便器代わりにし、レジ袋を取り替えながら使用する。実際に座ってみて「安定している」と参加者。ゴミ袋を使ったカッパも作った。「たくさん作って家族の鞄や車の中などに入れておいて。いざというとき、家庭や地域の指導者となって動いてください。災害発生時には近隣の住民全員が被災者。まず自分が助からなければ(自助)、近所の人と助け合う(共助)地域防災の循環が成り立たない」と坂内さん。ひとりでも多くの人が自らの安全を確保し、他人を支援できる状況が作れるよう意識を持つことが必要だといえる。

関連記事

今週の地域情報紙シティライフ


今週のシティライフ掲載記事

  1.  市原市は市制施行60周年を記念し、『エンジン01(ゼロワン)in市原』を2024年1月26日(金)~28日(日)に開催する。先月8月25日…
  2.  マザー牧場(富津市)では、ひと足早く秋先取りの絶景が登場。まきばエリア 『花の大斜面・東』にて、 2年目となる『コキア』が9月上旬より紅葉…
  3.  心ない行動や言葉が、人を追い詰め事件になるケースも多い昨今。この本『慈雨』の筆者・大木太枝(たえ)さんも、20数年前、愛する家族が他人の中…
  4.  9月30日(土)・10月1日(日)の2日間、上総更級公園や上総大路などで、『上総いちはら国府祭り』が4年ぶりに開催される(主催:上総いちは…
  5.  絵本作家の五味太郎さんが書いた本に『じょうぶな頭とかしこい体になるために』という本があります。「何をしたいか自分でもよくわからないんだ」と…
  6.  今回から前後編で、世界に名を轟かせた黒澤明監督に関するお話です。黒澤明:1910年(明治43年)3月23日生~1998年(平成10年)9月…
  7.  牛久石名坂1号墳跡は、市原市のほぼ中央に位置し、国道が縦横に走る養老川中域の標高37メートルの河岸段丘上にあります。周囲には大小の古墳が9…
  8.  8月21日から23日の3日間、野田市にある江崎グリコ株式会社の工場見学施設『グリコピアCHIBA』にて、小学生とその家族を対象としたワーク…
  9. シティライフ編集室では、公式Instagramを開設しています。 千葉県内、市原、茂原、東金、長生、夷隅等、中房総エリアを中心に長年地域に…

ピックアップ記事

  1.  9月30日(土)・10月1日(日)の2日間、上総更級公園や上総大路などで、『上総いちはら国府祭り』が4年ぶりに開催される(主催:上総いちは…

スタッフブログ

ページ上部へ戻る