郷土の音・各地域の祭り囃子を披露

 市原市内の各地域では、祭り囃子や神楽などが市民によって伝承されている。民俗芸能・郷土芸能として根づいてきたそれらを次世代へ引き継ぎ、多くの市民に魅力を伝えようと、『市原市民俗芸能文化財連絡協議会(民芸連)』では、15団体が所属し活動している。11月8日(日)にはアリオ市原のサンシャインコートで、『郷土の祭り囃子を見に行こう』と題し、お囃子の演奏を行った。あいにくの雨だったが、会場となった屋外の屋根付き広場には多くの買い物客らが足を止め、郷愁を誘う太鼓と笛の音に聴き入った。このイベントは今年で2回目。昨年に2団体、今年はまた違う2団体で、牛久囃子研究会と菊間囃子保存会が出演した。
 市原のお囃子は主に、現在も東京で伝承されている目黒囃子と神田囃子のふたつが江戸時代に伝えられ、その流れを継承しているという。譜面はなく、すべて口伝だったため、同じお囃子でも市内各地域の団体によって変化し、メロディやリズムが違ってきているそうだ。
 牛久囃子は神田囃子系と言われ、夏の八坂まつりで行われる。街の中を曳きまわす3台の山車の上で太鼓を叩くが、バチの端についた色とりどりの布を翻すように大きく振りかぶり、回し、特に大太鼓はその動作も大きく、勇壮だ。一方、菊間囃子も神田囃子の流れをくむが、牛久囃子と違い、もっとゆったりしている。菊間の八幡神社の春・秋の祭礼で演奏され、獅子舞や狐神、ひょっとこ等が踊る神楽もある。今回は狐神の種まきと稲刈り、餅つきの神事にひょっとこが悪戯をして怒られる、というユーモラスな舞台を披露した。
 演奏中に通りがかった外国人は、慌ててカメラを出し熱心に撮影。狐神とひょっとこのお面に「怖い」と泣き出す小さな子どもがいたり、「お囃子なんて懐かしい」と席に座ってじっくり聴く年配の方も。菊間囃子の最後には、子どもたちのひょっとこも参加し、餅投げで会場を盛り上げた。
 民芸連会長の佐久間利一さんは「これからも毎年、違う団体で演奏します。さらに今年は、市内の祭り囃子や神楽をまとめた『いちはらお祭りマップ』も発行しました。第1弾として5団体を掲載していますので、ぜひご覧になってください」と話す。お祭りマップは来年度以降も順次発行、残る団体も紹介する。また、すべての団体がお囃子や神楽を披露する『郷土芸能大会』も、この12月6日(日)に開催。地域のお囃子の音色で、ぜひお祭り気分を味わってみては。詳細は『コミュニティひろば』の欄にて。

問合せ 事務局・大岩さん
TEL 090・5511・1053

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