釣って、当てて、みんな笑顔 新春釣り大会

 1月17日、『オリジナルメーカー海づり公園(市原市海づり施設)』で『新春釣り大会』が開催された。沖に向かって渡された約120mの桟橋を歩くと岸と平行に伸びた300mの釣り桟橋が伸びている。寒空の下、単独参加のほかカップルや家族連れなど108名が参加。開始時間の午前7時前に来場し11時の検量まで、めいっぱい粘った人も。
 水温は上部が12・5℃、下部が13℃。昨年のデータによると1、2月はあまり釣果がよくないが、釣った魚の合計重量で順位が決定する同大会。1年通して釣れるフッコやセイゴを複数釣るか、スズキを狙えば上位入賞が期待できる。ニット帽に厚手のダウンジャケット、子どもはスキーウエアなど暖かい防寒着に身を包み、釣り糸をたらしてひたすら待つ。開始から2時間経過した時点で釣れた魚はイシモチ、スズキ、フッコなど全部で6匹。75cmのサメを釣った人もいたが、サメとエイはカウントされない。「釣れませんね」と笑うのは市外から訪れた30代の男性。「ルアーでスズキを狙っているんですがね。毎年5、6回はここに来ます。釣るのが難しいスポットだけにギャンブル的な楽しみがあるんですよ。釣れないと悔しいから、つい足を運んじゃう」、「釣ったのに逃げられちゃったのよね」と残念そうに話す女性や「釣れなくても、あっという間に時間が過ぎちゃうんだよね。オレってよっぽど釣りが好きなんだろうね」という50代の男性も。のんびりとアウトドアを楽しみたい人にとって、釣りは最高の楽しみなのだとか。
 もちろん、大物を釣った人もいる。見事、優勝に輝いたのは市内に住む昆(こん)貴史さん。釣り上げたのはフッコ2匹、重量2370g。「1年ぶりに来ました。嬉しいです。かかったときはヨッシャー!って感じですね。ひくときが楽しい」と賞品のクーラーボックスを手に感想を述べた。惜しくも総重量では2位だったが、70cmものスズキを釣り上げた30代の男性は「ゲーム感覚で楽しんでいます。くじで当たりを引いたような感じ。寒い冬は温度が少しでも高い底の方に魚がいるので、ルアーをなるべく低く沈め、巻き上げるスピードを変えたりしながら釣っています。釣るだけでなく好みの道具を揃えるのも釣りの楽しいところ」と嬉しそうに語った。表彰式で笑いを誘ったのは「ドンケツ賞」の発表。5gのイワシを1匹だけ釣って表彰された男性は「フッコを目指していたのですが。賞品の釣り道具がもらえてよかったです」と苦笑した。まだ初心者だそう。
 魚を釣ることは叶わなかったが、参加者の半数以上に何かが当たる抽選大会で好みの賞品を釣り上げた人も。ジャンケンで勝ち抜き、目玉賞品の豚肉800gを手に入れたのは小学生の男子。大好きなジュースが当たった子どもたちは冷たい空気で頬を真っ赤にしながら賞品を手に喜んでいた。他にもデザートセットやドレッシングセットなど、参加者はスポンサー提供の賞品を次々とゲット。新春の一大イベントは終了した。「本大会は順位にこだわらず、みんなが釣りを楽しむためのお祭りです。トイレやレストラン、飽きた子どもが遊べる船の遊具『マリンルーム』も併設されている明るくてきれいな施設。女性やファミリーが安心して楽しめる釣り場です。レンタル釣り竿(1本500円、50本まで)、仕掛けやエサも販売しているので気軽にお越しください」と同施設副社長の山本秀治さん。
 大会終了時、11時の釣果は前述のほかカレイ、メバルなど合わせて14匹だった。昨年のデータによると3月あたりから釣果は増え始め、5月から11月にはイワシ、キス、ホウボウなど十数種類の魚を釣ることができる。
 同施設では月間釣り大会や親子釣り大会、レディース釣り大会など年間を通して様々なイベントを行っている。親子釣り教室は市外からも多数の参加者があり大人気。「レジャーとして四季折々の釣りをお楽しみください」と山本さん。初心者にぴったりの施設、新しい趣味として釣りを始めてみては。料金は市内在住一般920円、中学生と65歳以上460円。小学生以下無料。営業時間は3月まで7~17時。月曜日休園。

問合せ オリジナルメーカー海づり公園
TEL 0436・21・0419
http://www.ichihara-umizuri.jp

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