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ハーブ王子の森の生活
- 2022/11/3
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秋の深まる足音が日々ゆっくりと近づいてきています。朝早くに犬と散歩するようになってからは、何か危険な物は落ちていないか、注意しながら足元にも視線を落とすようになりました。歩調もなるべく犬に合わせてゆっくりになったので、普段何気なく通り過ぎるような場所で気づかなかった事も、自然と視界の中に飛び込んでくるようになりました。
秋の地面の上は自然のいろいろな宝物のオンパレード。厳しい夏を乗り越えてきた自らへのご褒美のように、辺り一面に広がって落ちています。薔薇の花びらのような形をした松ぼっくりや夕日の様に紅い色をした落ち葉、白波のような模様をした木々の枝など、どれひとつとして同じものがなく個性的でユニークな色や形をしています。それらをじっと見つめながら考えていると、次第に工作のアイデアが湧き上がってきます。木の実を使ったリース、草花を軒下に干したドライフラワー、落ち枝の曲がり具合を利用した玄関のドアの飾り付け…と色々な想像をします。
お金など払わなくても想像力次第で素敵なものは作れます。むしろお金を使わない方が独創性は無限に広がり、世界中に一つだけの物を作る事ができるような気がします。一見女性の趣味のようなものでも、気にする事はありません。森の中では性別も年齢も関係なく、全ての人々の心を育んでくれるのですから。
そのような訳で、今回は拾った松ぼっくりと庭に咲いている草花を利用してリースやドライフラワーを作ってみました。ドライにすると草花のまた違った一面が見え、色が完全に消えてしまうものもあれば、生花の時の彩りがそのまま残るものもあります。野に咲くススキなどと合わせてみるのも悪くないかも知れません。あまり上手な出来栄えではありませんが、それでも十分に楽しみながら作る事ができました。
◇長谷川良二。長柄町在住。ハーブコーディネーター、ガーデニングコーディネーター、歯科医師。市原を中心に公民館でのハーブの指導などをしながら自然栽培で野菜を育て、養鶏、養蜂にもトライ中。