かつて戦に挑んだ武士に想いを馳せて

 12月9日(日)まで、千葉県立中央博物館大多喜城分館で開催されている企画展『房総ゆかりの甲冑』。関東圏に存在する甲冑のうち、今回の企画展では56点という大規模な展示に至った。「室町時代から江戸時代までの甲冑の変遷をみると面白いです。皮や鉄が素材の小さく縦長の短冊形をした小札を紐で編んだものが、安土桃山時代には糸を使わずに鉄板を鋲で留める形に変化していきます。そして、5枚の鉄板で身体周りを覆う五枚胴具足は関東一帯の広範な地域で独自に発達した特徴があり、特に注目してみていただけたら」と語るのは、同館の主任上席研究員の高橋覚さん。
 胴丸や当世具足などが多く並べられた会場。重さ15~20㎏の甲冑は主にオーダーメイドで仕立てたもののため、胴回りや小札の段数によって、かつて着用していた武士の体型を推し量ることができる。また、「兜は漆で塗ってあるんですが、装飾としてアワビを埋め込んでいるものもあります。房総ゆかりの甲冑としては、佐倉藩主だった堀田家や、江戸時代に使われた大多喜の武士の甲冑をご覧ください」と、高橋さんは続けた。
 いつの時代も同様で、武士の間でさえ流行は付き物。家紋以外の模様や色に表わされるポイントが洒落ているものもあった。会場には甲冑のほか、大砲のレプリカや面頬コレクション、御貸具足の本などの展示あり。古代から中世、近世へと発展した甲冑を見れば、歴史にさらに興味が湧くかも。開館時間9~16時30分。休館日は※が祝日の場合は開館、翌日休館)。料金は一般300円、高大生は150円。

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