ふるさとビジター館 いちはら自然探訪(94)

冬に渡ってくるカラス!!ミヤマガラス、コクマルガラス

 カラスは誰もが知っている野鳥である。嘴が太く額が出っ張り、「カーカー」と濁らず鳴くのがハシブトガラス。嘴が細めで額がなだらか、「ガーガー」と濁るのがハシボソガラス。一般的にこの2種類が年間を通して見られ、ゴミを荒らす等で皆さんから嫌われる存在になっている。
冬になると、ロシアや中国の大陸から渡ってくるカラスもいる。ミヤマガラスとコクマルガラスである。近年、市原市の平野部の農耕地でも、ミヤマガラスの群れの中に少数のコクマルガラスが混ざり、一緒に行動している姿が観察できる。
ミヤマガラスは47cm。ハシブトガラス56cm、ハシボソガラス50cmよりやや小さいが大きさでは判別しにくい。見分けは、嘴の形である。嘴が細くて、毛筆の用に先が尖っており、基部の色が白い。
一方、コクマルガラスはハトと同じぐらいの33cmなので、容易に識別できる。小さくて可愛いらしいカラスである。他のカラスと同じように全体が黒っぽい暗色型やお腹と後頭部が白色でパンダのような淡色型及びその中間型がいる。ここ数年市原で観察できるのは、暗色型とグレーな中間型であり、残念ながら淡色型のものは、確認できていない。カラスとは思えない「キュー」とか「キョー」と鳴くので、声でも存在がわかる。
ミヤマガラスとコクマルガラスは、群れで移動しながら、冬の農耕地で昆虫類や落穂や草の種子、根などを食べる。時にはコクマルガラスが見つけた餌を、大きなミヤマガラスが横取りすることもあるが、コクマルガラスとしてはミヤマガラスの群れにいることで、猛禽などから身を守ることができるため、共存しているものと思われる。
農耕地に群れでいるカラスを見たら、注視してみよう。白黒のパンダのような可愛らしいコクマルガラスを発見できたら超ラッキーである。
ナチュラリストネット/岡 嘉弘

ナチュラリストネット/自然を愛する仲間の集まりです。市原の豊かな自然環境をいつまでも永く残したいと活動しています。

 

関連記事

今週の地域情報紙シティライフ


今週のシティライフ掲載記事

  1. 【写真】『音楽堂in市原《私の十八番》ガラコンサート』にて。ヴァィオリン・川井郁子さん、ピアノ・熊本マリさん  市原市市制…
  2. ホソミオツネントンボ(越冬中)  日本では200種ほどのトンボが生息しているとされています。主に、春から秋に観察でき、身近…
  3. 【写真】いちはらフィールドマップ巡り・市原にて  市原市姉崎在住の石黒修一さん(76)は、『地域を知り・守り・愛する』とい…
  4.  近年、湾岸沿いの工場夜景が注目され、ナイトクルーズが運航されるほどになっていますが、多くの石油・化学工場が林立する市原市の五井・姉崎海岸付…
  5. 【写真】ダリア花(茂原市立美術館蔵)  2月14日(水)~3月24日(日)、茂原市立美術館で、千葉県誕生150周年記念事業…
  6.  今回は、自分の好きなベストスリーに入る監督を取り上げます。読者の方々には、作品は知っているけれど、監督には馴染みがない、という方もいらっし…
  7.  今回と次回で、未来の話をしたいと思います。今世紀の中頃までに世界の人口は100億人を超えると言われています。気候変動により農作物の生産がま…
  8. 【写真】人々に語りかける中村医師 写真提供:PMS(平和医療団・日本)  昨年11月25日、ちはら台コミュニティセンター(…
  9. シティライフ編集室では、公式Instagramを開設しています。 千葉県内、市原、茂原、東金、長生、夷隅等、中房総エリアを中心に長年地域に…

ピックアップ記事

  1. 【写真】『音楽堂in市原《私の十八番》ガラコンサート』にて。ヴァィオリン・川井郁子さん、ピアノ・熊本マリさん  市原市市制…

スタッフブログ

ページ上部へ戻る