水滴を通して、

水滴を通して、身近なところに美しいものがあることに気づいてほしい

 市原市役所近くのいちはら市民ネットワーク アートギャラリーにて、4月1日から26日まで『山本誠写真展~水の煌き』が開催される。
 山本誠さん(63)は市内西広在住。建設会社に就職し、カタログ制作など仕事で写真撮影をするように。間もなく写真の面白さにプライベートでも富士山を撮りに出かけたりもしたが、仕事が忙しくなり趣味で撮影する時間はなくなった。
 そして53歳の時、病魔に襲われる。肺に穴があく自然気胸という病気。入院、手術、再発…。退院後、歩くのも洋服の脱ぎ着の際に胸に触れてしまうのでさえ痛みを感じた。更に体調を崩し、下半身の冷えがひどくなり夏でも炬燵から出られない。通勤もつらくなって、職場で病気の理解も得られなかった事情もあり59歳で退職。
「仕事を辞めたあと、運動はできないけど、散歩ならできると、大好きな音楽を聴きながら近所を歩くようになった。散歩の道々、きれいな花も咲いているのを見て、また写真でも撮ろうかとデジカメを買った」。最初は周辺の風物を撮っていたが、2年前、たまたま撮ったバラの葉に水滴がついているのを見つけた。「きれいだなと思い、またこういう写真を撮ろうと撮ってみたら、今度は水滴の中にバラが映りこんでいた」
 以来、水滴を探し散歩する日々を送っている。時々、野の花に霧吹きを使い人工的な露をつけて撮影する人を見かけるが、「水滴の魅力は人工的につけられないつき方をしていること。考えられないようなつき方をしている。たとえば、上向きにつくなど自然の朝露だからこそ。そうした自然でしかつかない水滴を撮っていきたい。二度と同じものが撮れないし、背景(バック)によって全部変わってくる面白さもある。モデル(被写体)を探し見つけるのは慣れ。歩いているとキラキラ光るものに出会う。これからは、水滴がポトンと落ちる、離れる瞬間も撮りたい」と山本さん。
 そのため、カメラも買い換えた。昨年秋に購入したカメラは、ライカD・LUX6、ミラーレスにマクロを装着して使用。「遠くまで出かけなくても自分の撮りたいものは撮れる」。撮影のメインは朝露。日の出前から2、3時間。それ以外では雨上がりや雪が降ったあと。胸の痺れは残るが、「1日1万歩」を心がけ昨年1年間に2372キロ歩いた。
 今回の写真展では、草花についた水滴の作品『草花と共に』、クモの巣についた水滴の作品『夢宇宙』、地元、山倉ダムの朝焼けを撮った作品など3つのテーマで32点が展示される。
「水滴の美しさを見ていただき、身近なところにきれいなものがあるんだと気づいてもらえたら」とのこと。尚、昨年末ブログ『やぎさんの水の煌き』もスタート。

問合せ いちはら市民ネットワーク アートギャラリー
TEL 0436・21・1907
※(月)~(金)、10~16時半

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