いよいよ熱闘開幕 おめでとう! 夏の甲子園・初出場!

東海大学付属望洋高校野球部

 第96回全国高校野球選手権が、今日開幕します。激戦の千葉大会を圧倒的な力で勝ち抜いた東海大学付属望洋高校は、夏の甲子園初出場。望み続けてなかなか突破できなかった壁を乗り越えた今、次の目標は『全国制覇』です。出場の準備に慌ただしいなか、相川敦志監督にインタビューさせていただきました。

◆決勝戦4度目の挑戦で、初めての夏の甲子園ですね。千葉大会を振り返ると、いかがですか。
「これまで決勝は3回戦って負けていますので、突破はもう悲願でした。私も選手たちも思いは強かったので、勝てて良かったです(笑)。今年はピッチャー陣2枚がしっかりチームの柱になってくれました。打撃も尻上がりに良くなって、打線がよくつながりました。ですが、今年の春には、ここまで力がつくとは、正直思っていなかったんですよ」
◆ということは、この春からどんどん選手たちの実力が上がったんですね。
「6月に東京と静岡の強豪校との練習試合を変則で組んだのですが、そこでしっかり勝てたんですね。一戦は4対1、もう一戦は7点差がついて、相手の監督も『強いチームだ』と言ってくれて。ここで選手たちも自信がつき、一気に変わったのだと思います。私もチームの成長と実力を把握でき、手応えを感じました。27年間監督をしてきましたが、たった2カ月間でここまで伸びたチームは初めてです」
◆県大会も一戦するごとに強くなる、という印象でした。甲子園では、その勢いでぜひ勝って欲しいです。
「そうですね。まず一勝しなければ。その後、チャンスを掴んで、勝ち上がっていきたいと思っています」
◆選手たちも、勝つために何をするべきか、自分たちで考えているようですね。
「選手のモチベーションは常に高いですよ。強豪校には寮などがあって、長時間みっちり練習できる所も多いですが、うちは全員通学ですから。下校のスクールバスの時間に合わせないといけないので、午後4時から6時半しか練習できない。毎日完全燃焼できているとは言えません。選手たちももっと練習したいと思ってます。だから少ない時間でどれだけ成果を出すか、自分たちでも考える。年に数回、栄養学の講座を行いますが、学んだことを普段の食生活に活かしたり、睡眠をしっかり取るようにしたり。そして毎日、今日も頑張ろう、と登校してきます。練習環境としては厳しいですが、選手たちを成長させる側面がありますね」
◆その中で監督が指導面で心がけることは何でしょうか。
「部活は野球教室ではないので、人間教育が基本ということですね。野球だけ熱心なのはダメ。成績が悪ければグラウンドにも入れさせませんし、外に机を置いて『青空勉強』もさせます。他の先生に態度が悪ければ注意をするし、授業中に眠っていたと分かればそれも指導する。学生としてするべきことはきちっとやる、というのが方針です。人としての成長が野球の成長にもつながり、結果、選手たちの意識も高くなっているのだと思います」
◆それは今後も期待できますね。では、最後に応援してくださる市民の皆さんにメッセージを。
「初めて夏の県大会で優勝し、夏の甲子園に出場することができました。地域や学校の皆さまの支援、応援に感謝し、その期待に応えるためにも、一勝一勝、積み重ねていきたいと思っています。ぜひご声援をよろしくお願いいたします」
 指揮官としては熱血タイプだと思う、と相川監督。この10年、監督とともに選手を指導してきた濱崎雄作部長も「監督の熱血さは変わりませんね」と同意。その長年の熱意が選手たちを育て、弱小と言われたチームを県内強豪チームへと変え、夏の甲子園への出場権獲得を達成させました。これまでにない強さを持った望洋高校野球部、甲子園での初勝利を願い、私たちも市原からたくさんの声援を送りましょう!

実績:2001年全国高校野球千葉大会準優勝、2005年春季千葉大会優勝、2008年全国高校野球東千葉大会準優勝、2009年秋季関東大会ベスト4、2010年春の選抜大会出場、2010年全国高校野球千葉大会準優勝、2013年春季関東大会ベスト4、2014年夏全国高校野球大会出場。

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