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ヨガで深めよう、 親子の絆
- 2015/5/29
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五井西コミュニティセンターの一室に、母親と子ども達の楽しそうな笑い声が響く。保育士、篠宮方美さん(43)がインストラクターを務めるベビー&キッズヨガ教室『リノリノ』。ヨガと聞くと、暗い部屋で瞑想しながら静かに行う体操を想像しがちだが、ここは赤ちゃんや幼児も一緒に楽しめる、緊張や遠慮のいらない空間。「泣きわめいても走り回ってもOK。声をたくさん出して笑いながらヨガを楽しみましょう」と篠宮さん。
毎日、家事と育児に追われる母親業。心に余裕がなくなってくるとイライラを愛する我が子にぶつけてしまうことも少なくない。そんな母親たちにヨガを通して育児を楽しんでもらえればと今年4月、勤め先である市内のあおぞら保育園の手助けを借りてスタートさせた。母親と密にスキンシップのとれるヨガを行うことにより子どもが笑顔になる。母親もまた母性がよく働くようになる。「忙しい日常を抜けて、この空間ではいつも以上にいっぱい笑ってほしい。ママとお子さんが見つめあって笑っている姿を見ると、こちらも幸せな気分になる。やってよかったなぁと感じます」と満面の笑みで話す。
取材日にやってきたのは2組の親子。2歳の女児、2歳と3歳の年子の男児は部屋に入った瞬間からキャッキャッと賑やかに走り始めた。母親が胡座をかいてマットの上に座ると母親の元へ。合掌をし、インドの挨拶「ナマステ」で始める。息をゆっくり吸い込みながら、母親が犬のポーズや飛行機のポーズをとる。寝転ぶと子どもたちはお腹の上に乗っかり、うつ伏せになると背中の上に乗っかってくるが、それも負荷がかかって鍛えらえるとプラスに考える。大事なのは、まとわりついてくる子どもを無視せず一緒に身体を動かすこと。母親にしがみつき、周りで好き勝手に身体を動かす子どもたちは本当に嬉しそうだ。「子どもは自由に動き回るので、その都度思いついた動きを行います」との言葉通り、カエル跳びを始めた子がいれば、みんなで真似してジャンプ。開始後15分ですでに汗ばんだ状態に。後半は、母親向けのちょ
っときつめのプログラムも。一見、子どもと戯れているだけのようにも見えるが、しっかりとヨガの基礎が盛り込まれている。ヨガには自律神経や骨格を整える効果がある。緩んだ骨盤をしめて筋力をつけることでスリムな体型を保つことができ、肩甲骨を伸ばす動きによりおんぶやだっこでひどくなった肩こりも楽になる。
篠宮さんがヨガに出会ったのは出産後。ヨガを始めてから基礎代謝がよくなり、冷え性、便通も改善されたという。自らヨガインストラクターの資格を取得した現在は、自宅での大人向けのヨガ教室、上総更級公園でのナイトヨガのほか、海に浮かべたボードの上でポーズをとるサップヨガのイベントを、千葉ポートタワー前の人工浜で開くこともある。体幹の強化にはかなりの効果がある上に波の音で心も癒され、とても気持ちがいいのだとか。「泳げなくても大丈夫。みんな、何度も海に落ち、笑いながら楽しんでやっています」
『リノリノ』はハワイ語で「キラキラ、輝く」といった意味。「赤ちゃんとママにきらきら光り輝やいてほしい」との思いからつけた名前だ。開催日は毎週木曜日で、ベビー(首が完全に座った赤ちゃんから1歳半)は9時半から10時半まで。キッズ(1歳半から4歳)は10時45分から11時45分まで。1回800円。3回目の参加だという母親は「小さい子連れで運動できる場って意外とない。特にうちは2人もいるので。子どもと一緒に身体を動かせるっていいですね。安心して参加できます」と話した。
ベビーヨガは、たっぷりの愛情を注ぎながら赤ちゃんの身体を母親が動かしてあげながら行う。赤ちゃんとのコミュニケーションを通じて、運動能力や心・脳を健やかに発育させることを目的としている。
子どもとの遊びもうまく取り入れながら専門的に行うヨガ教室。我が子とふれあいつつ、自分も磨いてみよう。
問合せ 篠宮さん
TEL 090・2310・1407
donsan.2003.3.31@docomo.ne.jp