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色が教えてくれる、本当の自分
- 2016/3/11
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2月23日、菊間保健福祉センターで主催講座『自分再発見~心理学で自分探し~』が行われ13名が参加した。講師のぬり絵カラーセラピスト、今井千絵さんは冒頭で「大人になればなるほど自分の気持ちを飲み込んでしまい、あからさまに出せなくなってしまいますよね。色塗りで童心に返りながら、今日は分析や答えを出すということはせず、心に焦点を当てて自分を見つめ直してみましょう」と柔らかな口調で語りかけた。
「自分探し」に入る前に、色についての講義から。私たちが日頃、当たり前のように目にしている様々な色。光が物体を照らす際、物体は特定の波長の光を吸収し、吸収されずに残った光を反射させる。その光を目がとらえて脳に伝達、脳が色を認識しているのだという。例えば日中の海が青く見えるのは、太陽光のうち青い光以外は海が吸収してしまうから。結果、海は青っぽく見えていることになる。
さて、いよいよ「自分探し」に。「自分が好調な時のイメージの色は?」、「嫌いな色は?」などの問いに、色鉛筆を用いて色塗りで答えていく。単色でも混ぜ合わせても、縞々、点々など模様をつけてもOK。「思うがままに表現して」と今井さん。参加者は一心不乱に色塗りに興じる。パステル調の色を薄めに塗る人、はっきりした色を濃いめに塗る人、様々だ。塗り終えたら、4、5人ずつのグループで、それぞれの思いを分かち合う。「これ、一緒だね」、「黒は落ち着いたイメージがあるのよね」、「『気になる色』は元気になれそうな黄、黄緑、橙3色のビタミンカラーにしたわ。こんな色の服を自分が着たりはしないけどね」などと目を輝かせながら参加者は話を弾ませた。
「嬉しい」、「幸せ」、「緊張」、「憎しみ」など30種類の感情についても色で表現してみた。自分が選んだ色を改めて見てみると、自分なりの色の傾向が見えてくる。「大切な人」のイメージ色と「励まし」の色が同系色だったり、「自分を色に例えると?」で選んだ色と「幸せ」、「愛しい」が同じ色だったり。人に指摘されて気づく傾向もある。「悲しい」などマイナスイメージのものに明るい色を選んでいる人もいた。「同じ『悲しい』でも人によって受け取り方が違う。自分も含め、他人の感覚を尊重することは大切です」と今井さん。終始、明るい表情で作業に臨んでいた参加者全員から拍手が沸き起こり、講座は終了。「楽しかった。気づかなかった自分を色で発見できるなんて」と驚きの声が聞かれた。今のあなたは、何色の気分?