中国の少数民族に魅せられて『茶馬古道』と棚田を4年越し撮影 夢ホールで写真展開催

写真上↑ 神の湖、聖湖の管理人。回転させた数だけ、経を唱えるのと同じ功徳があるとされる。マニ車を持って
 
 市内柳原在住の加賀淺吉さん(74)が、10月16日(金)から21日(水)まで、更級にあるTTECビル1階夢ホールで写真展『雲南・西蔵(チベット)ルート 四川・西蔵ルート 棚田(雲南省)元陽県・紅河県』を開催する(10~18時)。
 展示内容は、加賀さんが2005年から2008年にかけて撮影した、中国の茶馬古道と少数民族、そして2013年に世界遺産に登録された元陽県や紅河県の棚田の写真作品約130点。
 若い頃は神社仏閣が好きで撮影の対象としていたと加賀さん。「40年ぐらい前にNHKで放映されたシルクロードの番組を見て憧れるようになり、色々な本を読んでいるうちに、少数民族のことを知り、興味を持った」。そして、61歳の時、経営する鉄工所を息子に譲り、撮影旅行に。まずは、キルギス、ネパール、ウズベキスタン等、中央アジアの少数民族の撮影を。
「シルクロードに憧れていたけれど、もうあの頃には観光地化されていたので、行きたいとは思わなかった」と話す。その後、訪れた中国でガイドから、「中央アジアを横断する古代の東西交通路、シルクロードが表街道なら、茶馬古道は裏街道。中国の南西部からチベットにかけて3千キロ以上に渡って続く古道。千年以上前からチベットと中国が茶の交易を行ってきた。チベットでは自国で育たない茶葉を中国から輸入し、馬や薬草、毛皮などと取引した」と茶馬古道のことをおしえられ、走破しようと決めた。
 茶馬古道は2コースあり、雲南から普蘭までの5千キロと、四川からチベットまでの3500キロ。現地でガイドと運転手を雇い、四駆で移動。その距離は3万5千キロ。両コースを7回に渡り、最も長い時には54日間かけて撮影した。撮影枚数は延べ2万枚以上。
 標高約5千メートルの高地を越えたり、断崖絶壁が続く道を通ったことも。「成田から北京や広州などに行き、飛行機で昆明へ。そして古くからチベットの政治的中枢都市の拉薩へ飛行機で行き、標高3600メートルなので、これから向かう更に高い標高地越えに備えて、数日滞在して、高山病にかからないよう高地順応して身体を馴らした。拉薩からは車で移動」。その一方で1日で標高2500から3千メートル上下する移動もあり、「上では吹雪、下では半袖ということもあった」という。
 現地での生活については「宿泊所があっても、ただ眠れる場所というだけ。それもダニがいて不衛生なので、持参したシートを身体に巻き付けて眠ったり、トイレはなく外で用を足す。電気は通じてるにしても、いつ停電になるか分からない代物。水道も飲料にはできず、都市部で調達したペットボトルの水を調理や飲料に使った。シャワーは町の宿ではあったが、半分くらいは水が出なかった」と振り返る。
 撮影旅行の足となる車には、野宿することも考えて、テントや水、非常食を常備した。「情報が入手できず、通行止めにでくわしたり、予定外の出来事でルートを変えたりで、宿がない場所で寝ることもあるから」そんなことは苦にもならないといった様子で語る加賀さん。
 都市部であれば通じる中国語も、少数民族にはほとんど通じない。また、雲南省だけでも26部族ある少数民族の言語は、それぞれに異なる。通訳も兼ねるガイドですら2、3の部族の言葉しか話せない。だから、加賀さんが少数民族の人々の中に入る際には、その部族の2つの言葉、「こんにちは」、「ありがとう」を覚えた。加えてボディランゲージも。更に、「彼らに上から目線で接しなければ、皆、受け入れてくれた」とのこと。
 これまでに、都内や故郷の山形県村山市等で展示会を行った。2012年には、作品は写真集として出版した。今回の作品展を集大成としたいと加賀さん。今後は、国内の沿岸部を撮影対象にしたいそうだ。

問合せ 加賀さん
TEL 0436・36・3111
TEL 090・8595・5238

関連記事

今週の地域情報紙シティライフ

今週のシティライフ掲載記事

  1.  市原市出身のマジシャンPiace(ピース)として活躍する内藤淳也さん(26)。マジック界最大のジャパンカップにて、国内で最も活躍した若手マ…
  2.  市原市立内田小学校が2021年(令和3年)3月に閉校した。明治の開校以来、148年に及ぶ歴史に幕が下りたのだ。個人的には非常に感慨深い。同…
  3.  市原市・市東地区の奈良に、高さ2m余りの釈迦如来像の石仏「奈良の大仏」がある。  平将門が、新皇を名乗りこの地の北方に京を模した都を構え…
  4.  コロナ禍で外での食事を制限されている中、家ではちょっとした工夫を凝らしながら楽しむようにしています。採れたハーブをその日の気分によって何種…
  5. 世界中で新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、アフリカの状況はどうなっているのでしょうか? ルワンダの首都キガリで幼稚園と小学校を設立し、…
  6.  山武市と東金市の境に位置する『成東・東金食虫植物群落』。大正9年(1920年)に日本で初の国天然記念物の1つとして指定され、昨年100年を…
  7.  睦沢町の田園風景のなかに建つ、ギャラリー801。様々な分野の作家が作品を出している常設展と、毎月3週間ほど開催される企画展を行っている。今…
  8.  3月20日(土)から4月5日(月)、及び4月17日(土)から5月16日(日)の2期間にかけて、千葉市中央区にある千葉市科学館では『ポップア…
  9. [caption id="attachment_38464" align="alignright" width="350"] 作業小屋兼ギャ…
  10.  3月の山を歩いていると赤いヤブツバキの花が目立ちます。虫のいない時期ですが、野鳥たちが蜜を目当てに次々と訪れています。椿の花は花びらと雄し…

ピックアップ記事

  1.  市原市出身のマジシャンPiace(ピース)として活躍する内藤淳也さん(26)。マジック界最大のジャパンカップにて、国内で最も活躍した若手マ…

スタッフブログ

ページ上部へ戻る