不細工でも縁起物

 干支にちなんだ「見ざる聞かざる言わざる」の『三猿』を作る、八幡公民館主催事業『古布で干支作り』(全3回)が開かれた。講師は市原市八幡北に住む川井滿智子さん。「申年に赤いものを身に着けると縁起がいいそうですよ」と話し、助手の瀧本さんと渡辺さんとともに参加者20人を指導した。
 材料は予め下図を描いたり接着芯を貼ったりと川井さんが下準備してきた着物の端切れ。昨年11月の初日はまず猿の顔を作った。丸く白い羽二重の生地の端をぐし縫いにして絞り、手芸綿を詰めるという手順。球状にするのだが、シワができて苦労する人も。川井さんが「一度糸止めをし、ふくらんでいるところを針で拾い縫って」とお手本を見せるときれいな円形になった。
 目鼻は一本取りの糸で縫うか、アクリル絵の具で描く。細かい作業の連続に真剣な表情の参加者も、目の横に綿棒で頬紅を塗ると「不細工なのにかわいい」、「いたずらっ子のよう」とお互いに見せ合い笑顔に。講師たちも「一人ひとり違っていいのですよ」と丁寧に教える。同じ生地で手も作り1日目は終了。
 2回目以降、猿の胴体は紬で、ちゃんちゃんこの表地はかわいらしい3種の柄物、裏地は紅絹で作る。扇型の座布団は川井さんが古着屋で手に入れた「24金を使った糸で織った高価な西陣織」。作品が早く完成すれば、最終回で川井さんの出身地奈良県に伝わる「身代わり猿を特別に作る」と聞いて参加者の針を持つ手も進んだ。玄関に家族の人数分吊るすと厄除けになるそうだ。

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