【市原市】養老川・三和地域に桜並木を育てて 国土交通省・手づくり郷土賞(一般部門)受賞 桜さんさん会

市原市のボランティア団体「桜さんさん会」が、平成30年度国土交通省「手づくり郷土賞(一般部門)」受賞団体として選ばれ、受賞式が1月28日に市原市市役所新庁舎4階・多目的ロビーで行われた。全国で20団体、関東地区では同会のみが受賞し、認定証と記念品の授与となった。「私たちの会は、養老川に桜を植樹する活動を主としています。養老川は清澄山系北東部・麻綿原高原に水源を発し、延長75キロにもなる2級河川ですが、私たちの活動拠点は、川の中流・三和地域です。桜を植樹したのは二日市場、山田、相川、大坪各地先の4つの堤防路。今回の受賞は、景観を維持管理し、植えた桜の木々の間に芸術的オブジェを設置する『養老桜とアートのある小径(こみち)づくり』活動が評価されたものです」と会長の河内昌蔵さんは説明する。
 サイクリングや散策が楽しめる憩いの堤防河川径をつくる会の活動は、平成17年、市原市の市民まちづくり事業に提案し始まった。以来、会員数102名、桜樹数約200本、オブジェ数14体を数え、4カ所の桜並木は計2キロ以上にもなっている。会員は毎年4月から11月までの8カ月間、植樹された桜の樹々の下草刈り、ゴミ拾い、枝剪定や消毒作業など、この18年間、地道な活動を毎年欠かさず続けてきた。昨年11月最後の活動日には、山田地先と安須集落に架かる安須橋の下流、右岸一帯に生い茂った竹藪や葛、フジのツルなどを苦労の末、伐採した。「竹もツルも互いが伸び放題に絡まっていて、足を踏み入れるのも大変な状況でした。このときは、川の法面5メートル×10メートルほどを、刈払機等で試し伐採した形でしたが、いつも散歩されている顔なじみの安須集落のご夫婦から『川面が見えて、風が吹いてくるのが感じられる。景観がスッキリしました。頑張って下さいね』と声をかけていただきました」と会員の影正(かげまさ)一夫さん。この河川敷内には、竹藪が数キロにも渡ってはびこっており、伐採・撤去運搬作業は会の取り組み課題になってきたという。「じつは、会員の日頃の熱気あるボランティア活動を、市原市河川課と河川を管轄する千葉県市原土木事務所によりご理解をいただきまして、会の対象区域である約300メートル以上の竹藪が、全て刈り取られることになりました。行政による河川整備事業で、桜並木となっている堤防路の美観が回復されることになり、その決定の時は、会員全員が歓喜の声をあげ、本当に嬉しかったですね」と会員の佐藤信夫さんは続ける。
 桜の寿命は約60年といわれる。2~3年で少し花をつけ、10年経つとかなりの高さに成長し、30年後には大木となる。桜が満開の花をつけることを想定し、植える苗木は10メートル間隔。当初は荒れ放題で、全ての地区を植樹できる状態にするまで2~3年かかったという。除草剤は土に残り、桜に悪影響が出るため使ったことがなく、草刈りなどの丁寧な作業のおかげで、今や、どの地区の桜も立派に枝を伸ばし、春には見事な景観を作っている。会長・河内さんは「養老川に咲き誇る桜並木と立ち並ぶオブジェの路を夢見て、これまで活動してきました。この景観を次の世代につなぎ、養老川中流域が桜とアートのオブジェで賑わう憩いの場として育っていくよう、さらに頑張っていこうと思っています」と今後の抱負を語った。

養老川に感謝を

会には応援歌がある。『NO MOSS』藤野美代さんの作詞、久保田衛さん作曲の『養老桜』で、「その歌の2番の歌詞に、『見ない心 見えない苦労 いつかはきっと実るもの 人のご恩に応えたい 感謝笑顔の養老桜 川は知っている すべてのことを 映えて穏やか 水鏡』というのがあるんですが、これは私たちの気持ちそのままで、今回の受賞もすべて知っている養老川のおかげかもしれないですね」と影正さんは笑顔で言う。また、山田地区の桜の樹々の間には、会員も知らない誰かが、計画的に万寿釈迦(曼珠沙華・彼岸花)を植えていて、秋の彼岸時期には、一直線に真っ赤な花が美しく咲きそろうという。会では冬の時期もパトロールと肥料投与などをし、樹々のケアを切らさないよう心がけている。
 3月31日には恒例の『お花見会』も開催。30年度の活動報告が行われ、支援団体・企業・会員・里親など交流親睦が図られる。会員以外の方々の参加も大歓迎(詳細はコミュニティひろばにて)。桜が終われば、4カ所それぞれ維持管理作業が月1回のペースで実施される。会員は随時募集中。
問合せ:河内さん
TEL.0436・36・8573

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