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ふるさとビジター館 イソヒヨドリ
- 2019/4/12
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イソヒヨドリ
「ツツ ピーコ、ピィー」と高く澄んだ心地よい美声。かなり前に沖縄で、初めてこの鳴き声を聞いた時、観光案内のバスガイドさんの声はそっちのけで、鳴き声の主を探し回ったところ、それは姿も青く美しいイソヒヨドリでした。もうあの鳴き声は聞けないのかと諦めていましたが、数年前の春、養老川河口で何と再会することができ、更に最近、自宅近くでも出会うことができました(写真はメス)。
イソヒヨドリは、ヒヨドリの仲間と思うかもしれませんが、ツグミの仲間です。磯や海岸などに生息し、ヒヨドリに大きさも姿も似ていることからその名前が付いたと言われています。オスは全体的に青藍色で、腹が赤褐色とツートンカラー、メスは全体的に灰褐色、体の下の方は黄色っぽく黒褐色のうろこのような模様があります。同じイソヒヨドリでも、鳴き方のバリエーションが多く、個体によって鳴き声も違うそうです。
主に留鳥として全国の海岸部などに生息しています。千葉県レッドデータブックでは、Cランク要保護生物に指定されています。市原市では文献によると姉崎の海岸部で確認されていること、また、養老川河口域でも確認できていることから、おそらく数は少ないですが海岸地帯には生息していると思います。
身近で「青い鳥」の美しいさえずりを聞くと幸せな気持ちになります。
(ナチュラリストネット/時田良洋)