来たれ!韋駄天 清水寺 坂登り 福男選手権【いすみ市】

1月19日(日)、いすみ市岬町鴨根の清水寺で、第1回坂登り福男選手権が開催された。晴天に恵まれ、大勢のランナーが県内外から集まり、小学生の部・中学生と女性の部・高校生の部・一般の部の4部門に分かれて、総勢299名が福男を目指して坂を駆け上がった。1位~3位の福男には清水寺のお札、加えて10位までの入賞者全員に、いすみ市の特産物の米やイチゴ、魚の干物が贈られた。

同級生が集まり企画

 坂東32番札所、音羽山清水寺を舞台に福男選手権が企画されたのは、昨年11月のこと。昭和45年生まれの岬中学校卒業の同級生が集まり、地元いすみ市を盛り上げたいと10年ほどあたためていたアイデアを基に、実行委員会が結成された。清水寺副住職の井上周海さん、実行委員長の松本勝一さんらとその家族、8名の実行委員が話し合いを重ね、チラシやポスターを作り、SNSでも参加者を募った。当日は同級生や知人を中心に、数十名のボランティアスタッフが受付や誘導などで行事の運営を支えた。
コースは、駐車場脇から境内へ続く坂道を上がり、仁王門を抜けた先がゴールとなる約200m。途中2カ所で、左側へ大きくカーブする。地元の少年ソフトボール3チームの合同チーム『オールいすみ』は、毎年の初練習にランニングで清水寺に初詣するため、子どもたちには馴染みの坂だという。旭市からの参加でコースを始めて試走したランナーは、「坂道は覚悟していましたが、思った以上に傾斜がありました。初めに飛ばしすぎないように、ペース配分を考えたいと思います」と話した。
レースに先立ち行われた開会式には、いすみ市太田市長をはじめ、多くの来賓が参列した。ご当地キャラクターの『チーバくん』、『いすみん』、天台宗マスコットの『しょうぐうさん』も勢ぞろい。さらに吉本興業の千葉県住みます芸人『もぐもぐピーナッツ』も応援に駆け付けた。2人の音頭で参列者全員、「一番福とるぞ!オッー」と気合いを入れ、いよいよ会場の熱気は高まった。

初代福男が決定!

 スタートの位置を決めるため、それぞれのレースでくじ引きが行われた。瞬発力だけでなく持久力がものをいう坂登りなので、くじ運だけでレースがおおかた決まってしまうコースではないものの、引いた番号に悲喜こもごもの声が上がった。見学客も応援する場所が思案のしどころ。全員が揃うスタート地点がいいのか、坂の途中の白熱したレースを観るか、一番福がゴールする瞬間を目にするのか、みな思い思いの場所に陣取った。
大きな事故もなくレースは次々と行われ、初代の福男が決まっていった。小学生の部の走者は101名。1位は、いすみ市立東海小学校6年の武田劉星さん。2位はソフトボール『オールいすみ』の柴田元気さん。レースでは、この2人がスタート直後から抜け出して、トップ争いをした。3位は女性の鶴岡美佑さんが獲得した。
中学生と女性の部は33名の参加で、中学生9名、女性24名。一番福は岬中学校3年の中村貴浩さん。陸上部での800m、1500m走の経験が生きた。中盤まで3位につけていたが、後半1位に躍り出てそのままゴールした。今年の抱負を尋ねると、「受験生なので、高校受験に全力を尽くしたいです」と語った。
高校生の部では、1位の茂原高校3年の堤哲也さんも陸上部出身。ランナー58名が集まるスタート地点では4列目からのスタートで、コース前半まではかたまりになって走っていたが、後半のコースが広くなる所で一気に先頭へ出て一番福を手にした。高校卒業後は専門学校で学び、消防士を目指しているという。2位の茂原北稜高校2年の大塚琉生さんは、野球部の仲間と参加した。今年の目標はとの問いに、「甲子園を目指します」と元気に答えた。
一般の部の参加者は107名。1位の中村龍斗さんは、夷隅郡市広域市町村圏事務組合消防本部大多喜分署に勤務2年目の21才。学生時代は野球部に所属していた。勝因を尋ねると、「日ごろの訓練です」ときっぱりと一言。そして「救急隊を目指しています」と、今年の抱負を語ってくれた。
無事に1日を終えて、実行委員長の松本さんは「大成功で感無量です。福男選手権をいすみ市の一大行事にしていきたいと思っています。来年に向けて準備をしっかりとして、さらに多くの人に来ていただきたいです」と肩をなでおろし、来年に向けての期待を口にした。足が自慢の方、興味のある方々、来年は福男を目指してみてはいかがだろう。

問合せ: 清水寺 8~17時
TEL.0470・87・3360

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