シンプルだけど奥深い 公式ワナゲに夢中! 公式ワナゲ教室【茂原市】

 茂原市の東部台文化会館において昨年7月~11月、同館主催の『公式ワナゲ教室』が開催された。教室は全8回、新型コロナウィルス感染拡大の影響で参加人数は7人と少人数で行われた。講師は、『日本ワナゲ協会』公認指導審判員の遠藤三郎さん。『千葉市生浜公式ワナゲ協会』で会長を務めている。
 『公式ワナゲ』は、戦後まもなく元大阪府立大学教授で『日本ワナゲ協会』初代会長の青木泰三さんの指導により、独自のルールや用具が整備されたもの。正方形の台に配置された1~9の数字の棒を目掛けて2m離れたラインから9本の輪を投げ、輪が入った下の数字が得点となる。数字は縦・横・斜めのいずれの和も15となる配列で、そのどれか1列に輪が並んだ時は15点の倍の30点を獲得。すべての棒に1本ずつ輪が入った場合は、パーフェクトで300点となる。
 毎回教室の前半には、ルールやスコアのつけ方についての詳しい講義がある。9月28日、第4回の教室ではスコアカードの記載方法について説明がなされた。参加者は2人1組で相手のゲームを見てスコア記入の練習をし、得点の計算まで行った。後半は時間が許す限り実技練習だ。1人1ゲームずつ、順番に投げていく。その表情は真剣そのもの。遠藤さんは、「両足を開いた方がいいですよ」「余分な力が入っていなくて、いいフォームですね」と声をかける。時には投輪を中断して、「あと1投、どこを狙えばいいですか。2だと1列が2つとれますね」「高得点の8点か9点に入れたいところですが、上段の9点より下段の8点の方が初心者には狙いやすいでしょう」と、ゲームの進め方についてアドバイスする。
 輪が数字に入ると「コン」といい音がする。その度に「オー」という歓声。ゴム製の輪はせっかく数字に入ってもバウンドしてしまうこともあり、今度は「あーおしい」「もったいない」と声が上がる。遠藤さんは、「まぐれで300点取れることはありません。反復練習をした人がうまくなれます」と語る。そんな遠藤さんの正確で確実な投輪は、「なんであんなに入るのだろう」と皆を驚かせる。
 矢矧茂夫さん・敦子さん夫妻と阿部栄さんの3名は、昨年度の教室に引き続き2年目の参加。勧められて普及員の資格を取得した。公式ワナゲセットを購入し、家でも練習しているとのことだ。「とにかく楽しいです。先生からもっと教えていただきたくて今年も受講しました」と阿部さん。「みんなに見られていると緊張してしまいます。無心にならなければと思っても気負いや欲が出て安定した力が出せませんが、それもおもしろい所です」と話す矢矧敦子さんは、この日の最高得点180点を出した。
 シンプルだけど面白い、魅力いっぱいの公式ワナゲ。教室は和気あいあいとにぎやかな笑い声にあふれていた。公式ワナゲに興味のある方は、遠藤さんまで問合せを。

問合せ:遠藤さん
Tel.043・262・7318

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