アレルギーを持つ子も笑顔で同じ食卓を囲みたい 手軽でおいしい!米で作るスイーツ ~並木由美子 さん~

山武市松尾町在住の並木由美子さん(41)は米農家で、ジュニアフードセラピストとしても活躍している。料理教室では小麦粉の代わりに、生の米を用いるレシピを考案。『米粉いらずのお米蒸しパン教室』などで「体にやさしいおやつ作り」を紹介している。

米農家ならではの発想

マフィンと食パン

 並木さんがおやつ作りで大切に考えているのは、「卵や小麦粉のアレルギーがある子どもも、他の子どもと一緒に同じものを楽しく食べられること」だ。
 小麦粉はアレルギーの原因となるグルテンを含むため、近年ではその代用として米粉が注目されてきた。米粉で作る料理や菓子のレシピも様々に考案されている。並木さんも初めはおやつ作りに米粉を使用していたが、米農家でありながら米粉を購入しなければならない状況にもどかしさを感じていた。米粉は、1度浸水させた米を完全に乾燥させてから粉末にするため、家庭でミルなどを利用して作るのも簡単ではないからだ。ある時、生の米からパンを作る方法があることを知り、それをヒントに米粉を使わず直接米から作るおやつのレシピを独自に編み出すことが出来た。
「もともと料理は得意な方ではなかった」という並木さんが料理に深く興味を持ったきっかけは2つあった。1つは子どもの通う幼稚園が食育に熱心だったこと。もう1つは3年程前から、現在大網白里市で『konosora』を主宰する光野洋子さんの料理教室に通い始めたことだ。季節や体調に合わせた食材選びや調理法を学ぶことで、「体は食べたもので出来ている」ということを実感するようになった。試作した『お米蒸しパン』を教室に持っていくと大好評で、光野さんに勧められて教室を開催することになった。

米粉いらずのお米蒸しパン教室

バターサンド

 教室のテーマは、『卵・乳製品・白砂糖不使用、グルテンフリーで子どもに食べさせたい体にやさしいおやつ作り』。調理のポイントは、研いだ米を2時間水につけることだ。浸水させた米を他の材料と共にミキサーで混ぜると、なめらかな生地が出来る。蒸し器の代わりにフライパンに湯を張って蒸す手軽さも好評だ。これまで『konosora』や山武市の関連施設などで教室を開催した。蒸しパンはニンジン・カボチャ・サツマイモ・黒ゴマペーストなど様々な食材を合わせることができる。小松菜を使うときれいな緑色に、クルミやレーズンのトッピングはアクセントになる。アロマ講座に招かれた時はローズマリーとオリーブのハーブを使ったアレンジも。またこのレシピは他に、クレープ・クッキー・パンケーキといろいろなスイーツに応用がきく。
 並木さんは米を使って作れるレシピをさらに開発中だ。試作中の食パンは、「米粉で作るよりフワフワした食感」だという。家庭料理でも、天ぷらにお好み焼き、カレーのように小麦粉を使うものにも米を代用する。卵や小麦粉のアレルギーを持つ人が食べたくても我慢しているようなメニューを、手軽に作れて安心して食べられるようにと研究を続けている。

食の大切さを伝えたい

蒸しパン。左から小松菜、ニンジン、ハーブ

 2人の小学生の育児中でもある並木さんは、いつでもおやつ作りに使えるように、冷蔵庫には浸水させた米を常備している。レッスン前の試作品をおやつに出すことも多いが、子どもながらの正直な感想がうれしいという。振り返ると、子育てに忙しく家にこもっていた時は「後ろ向きな言葉を発することが多かった」と感じている。子どもが大きくなるにつれ、育児と農作業以外でも自分の世界が広がってきたと実感する。「いろいろな人にやる気や元気をもらっています」と晴れやかに話す。
 将来は「自宅で教室を開きたい」という並木さん。「大人になってから食生活を直すのはなかなか難しいので、子どもたちや若い人に自分で自分の食生活をしっかりと考えられるようになってほしい」と、食育の大切さを強調する。「インターネットでレシピはいくらでも手に入る時代ですが、顔と顔を合わせ一緒に料理を作りたい。体にやさしいレシピを健康的に生活に取り入れる方法を伝えられたらいいなと思っています」と、熱心に語った。年内も教室を開催予定。詳しくは問合せを。

(問)並木由美子さん
メール torakomekitchen@gmail.com

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