好きなものに囲まれて生きる~コラージュ作家・松井美恵子さん~【いすみ市】

 8月30日(火)~9月4日(日)、いすみ市大原文化センター2階(いすみ市大原7838)で、いすみ市在住の作家、松井美恵子さんが「コラージュ展」を開催する。コラージュとは、新聞や雑誌の切り抜きを組み合わせて一つの作品を作り上げる技法だ。絵具はもちろん、墨なども作品に使用される。

 

 東京生まれで、小さいころから絵を描くことが大好きだった松井さん。武蔵野美術大学卒業後、テレビ局の美術部へ入社。結婚し退職後、夫の転勤でアメリカやベルギー、カリブ海のアルバ島での生活も経験した。「海外では生活習慣も変わったため、カルチャーショックをかなり受けました。幼い子供もいたので子育てに奮闘しながら、若さでなんとかやってこられました。冬のアルバでの夜、ヤシの木のふもとで波の音を聞いていて、寒い日本とのあまりの違いに初めて地球は面白いなと思いました」と当時を懐かしむ。

 25年前、夫の定年を機にテレビや雑誌で見て自然の多さに惹かれていた大原町(現・いすみ市)へ移住。趣味で、子供を対象とした造形教室や、カーテンや古着を使った人形作りなど積極的に活動した。海外在住中に、国によって特色の違う家庭の庭に興味をもったこともあり、試行錯誤しながらいすみの自宅の庭づくりにも励み、さらに絵画制作も始めた。大学卒業後、絵は自分の生活の中で感じたものを自分の描き方で描いていくと決めていた松井さん。絵で自分を表現したかったという。最初はいすみの古風な街中や、味のある建物を描いていたが、在るものだけを描くのではつまらない、とコラージュを制作するようになった。「コラージュは全て想像で描いています。考えながら描いているのではなく、頭の中にイメージとして湧いたものをそのまま描いているので、描き終わって、はっと我に返ることがあります」

古着軍手で作った作品

 今回の個展は『地球は魔術師』のテーマ通り、地球と自然と人を愛する松井さんらしく、現実世界で交わることのない生物が同じ作品に描かれている。いろいろな素材を組み合わせており、角度によっても見え方が違う。作品のイメージは1日で出来上がるが、日によって感じ方が違うため、完成には3カ月から、半年かかることもあるそうだ。「昔は絵を描くことが苦痛なときもあったけれど、80歳を過ぎた今が、自分の中で一番描きやすくなりました。これは年の功で、今では、次々とイメージが湧き、それが自分の中できちんとまとまるようになりました。人間は元気でいれば、年をとったほうがおもしろいですよ。自宅の庭も、25年経ってやっと思い通りに完成しました。春は花が咲き乱れて綺麗です。今後もまだまだやりたいことがたくさんあります。好きなものに囲まれるのが健康の秘訣かもしれません」と松井さんが教えてくれた。ぜひ作品展に足を運んでみてはいかがだろうか。入場料無料。

 

問合せ:大原文化センター

Tel.0470・63・1222

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