世界大会で金メダル

世界大会で金メダル
15歳の夢はプロのボディボーダー
岡澤 紫織さん

 昨年末に南米ベネズエラ・マルガリータ島で行われたISAワールド・ボディボード・チャンピオンシップで、日本人女性ふたりが金メダルの快挙を成し遂げた。ブラジル、チリ、フランスなど9カ国、40名の選手が参加したなか、プロで活躍する一宮在住の高校3年生・大原沙莉さん(15)と、18歳以下が出場するアンダー18ガールズのクラスに出場した白子中学校3年(当時)の岡澤紫織さんが金メダルを獲得。この大会で日本人の優勝は初。
 実は紫織さん、2回勝ち進めば決勝というなか、2回戦で惜しくも敗退。敗者復活戦を勝ち上がっての優勝だった。さぞや緊張の決勝戦かと思いきや、「決勝戦の前、すごくお腹が痛かったんです」。何とマルガリータ島に着いたとたん、食事にあたったのか日本チーム全員がお腹を壊していたんだそう。
 最悪の状態の中、後半波の上で回転するスピン、一回転するエルロロ、スピンのコンビネーション技を決め高得点を獲得し見事優勝を決めた。「勝つにはあと何ポイント必要かはわかっていました。技を決めたあと、思ったよりいい点数が出てビックリしました」と笑う紫織さんだが、実は海外での大会は初出場だった。「出場するからには出来る限り頑張ってみようって、勝ちは狙っていましたけれど、まさか優勝できるとは思っていませんでした。本当にうれしかったです」
 紫織さんがボディボードを本格的に始めたのは小学3年生のころ。だが小さいころから家族で海釣りに行ったり、ロングボードを楽しむ母親と姉について海に行っていた紫織さんにとって海は遊び場だった。「紫織は保育園のころから、サーフィンをする私たちの横でボードで遊んでいました。3年生のとき、冬も海に入りたいというのでウエットスーツを作ってあげたのが本格的に始めたきっかけです」と母親の美紀さん。「大きな波に乗って海の上を走る感覚が楽しかった」と紫織さん。
 その後は、美紀さんが3つ上の姉・紫穂さんと紫織さんの学校が終わる時間に車で迎えに行き、そのまま太東の海水浴場に直行。海に入るという日々が続いた。「寒いときは入りたくないと思うこともありますけど、うまくなりたいから練習しないと」と365日、ほとんど海に入っているという。そのかいあって、国内の大会では常に上位にランクイン。姉の紫穂さんもロングボードで昨年のグランドチャンピオンに輝く。
 3月に中学校を卒業した紫織さん。4月からは通信制高校へ進学した。「ボディボードをちゃんとやりたかったので、進路は自分で決めました。夢はプロになることです」と将来の夢も決めている。ほかに趣味はないのと聞くと、「今はほかにやりたいことないです」と。家で大きな声で歌ったりミサンガを作ったりするのが好きだという。女性の敵日焼けも気にならない。でも、「最近はちょっと気にして日焼け止め塗ったりしています」と照れ笑い。オシャレにもそんなに興味ないんだとか。時間があれば、ボディボードのDVDを見たりしている。
 ただ、海に行けば多くのサーフィン仲間がいる。姉の紫穂さんをはじめプロからプロ級の年上の仲間が、紫織さんをマスコットのようにかわいがってくれている。「東京ドームに野球観戦に行きました。巨人の坂本選手が好きなんです(笑)。お台場に遊びに行った帰り、カウンターのお寿司を食べたことがないっていったら連れて行ってくれたり、ラーメン食べにも行きました。すごく楽しいです」と楽しいことがいっぱい。美紀さんも、「みんなトッププロばかりで、ぜんぜん心配していません。みんなすごくよくしてくれて、みんなに育ててもらっている感じですね。人に恵まれたと思います」と目を細めていた。
 初めて海外の大会に出場して、波の力強さに驚いたという紫織さん。「どんな波にも乗れるようにもっと練習しないと。将来、DVDで見たバリと、ボディボーダーがいっぱいいるというオーストラリアに行ってみたいです」と話すが、「今回挨拶ぐらいしかできなかったので、海外の選手とも話しができるように、もっと英語を勉強します」と15歳の照れた笑顔を見せてくれた。

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