彼らの悲鳴が今も絵から聞こえる『原爆の絵展』

 8月17日(日)まで、いすみ市大原にあるいすみ市市民ギャラリーで『原爆の絵展』が開催されている。会場に飾られた絵は26点。主に昭和49年と50年に収集されたもので、実際に戦争を体験された方が描いた、戦争の記録である。他にも、きのこ雲や荒れ地から復興までの光景を写したポスターも並べられている。
「この展示は平成20年から行われていて、所蔵される広島平和記念資料館からお借りしている。毎年絵は変わっているが、見られた方からは、平和の大切さが分かる、自分の戦争体験の記憶と重なったなどの感想をいただきます」と話すのは、いすみ市役所総務課主査の吉清丈司さん。
 加えて今年は、2歳で被爆し10年後に白血病で亡くなった、『原爆の子の像』のモデルでもある佐々木貞子さんについての展示も併設されている。「いすみ市では、国吉中、大原中、岬中から各2名ずつが平和記念式典にも参加している。この展示会では年配の方だけでなく、多くの子どもたちにもしっかりと戦争の過去を見つめてもらいたい」と吉清さんは続けた。
 展示中の絵は出兵する男性、焼死した人間、うつむいて涙を流す女性など、描き方や場面も多種にわたる。漫画やドラマでは描き出せない戦争というリアルさが、紙の上で生きているのを感じた。集団的自衛権、憲法9条改正などの問題で日本社会が揺れている今、過去の人々が学んできた事実から目をそむけてはいけない絵なのではないだろうか。

問合せ いすみ市教育委員会生涯学習課
TEL 0470・62・2811

関連記事

今週の地域情報紙シティライフ

今週のシティライフ掲載記事

  1.  里山では、初夏に散房花序の白い小さな花をたくさん咲かせたガマズミが実っている頃です。スイカズラ科ガマズミ属のガマズミは高さ5メートルほどの…
  2. 『ほう ほう ほたる来い♪』『ひらいた ひらいた なんの花がひらいた♪』。毎月第1・第3水曜日、茂原市本納のほのおか館の2階からは『かなりや…
  3.  東金こども科学館にて、『自然の中のオオカミを知ろう』と題したパネル展が10/10(月・祝)まで開催されている。主催の『オオカミと里山を考え…
  4.  JR内房線姉ケ崎駅から南東へおよそ3㎞、約3200世帯9400人が暮らす市原市青葉台地区。高齢化が進む中、地域活性化を目指す『39PJ(サ…
  5.  毎月第1・3月曜日に、市原市福祉会館で開催されているのは『障がい者のヨーガ教室』。13時半から14時50分まで、講師の小林正子さんとアシス…
  6.  上総国の豪族・上総広常(?~1183)は、鎌倉幕府設立の功労者として歴史に名が刻まれる。NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』では、広常が源頼…
  7.  茂原市谷本の住宅街で、工房・蔓gali(ツルガリ)を構える村越達也さんは、山葡萄(ぶどう)の籠バッグや財布を制作している。もとは旅行関係の…
  8.  大福山は市原市の最高峰。標高285mの山頂には日本武尊を祭った白鳥神社が鎮座し、東側の展望台からは北にスカイツリー、南には房総の山々が見渡…
  9. シティライフ編集室では、公式Instagramを開設しています。 千葉県内、市原、茂原、東金、長生、夷隅等、中房総エリアを中心に長年地域に…

ピックアップ記事

  1.  JR内房線姉ケ崎駅から南東へおよそ3㎞、約3200世帯9400人が暮らす市原市青葉台地区。高齢化が進む中、地域活性化を目指す『39PJ(サ…

スタッフブログ

ページ上部へ戻る