伝統の海苔作り児童ら体験

伝統の海苔作り児童ら体験

「おいしそう」、「いい香り~」木更津金田産の生海苔を前にはしゃぐ児童たち。2月14日、市立白金小学校で昔ながらの海苔作りが同校3年生の体験学習として行われ、児童60名が生き生きとした表情で取り組んだ。同校で28年間、あたたかく懇切丁寧に指導し続けているのはかつて海苔作りを行っていた三島繁治さん(80)たち5名のボランティア。伝統文化振興への多大な貢献が評価され、昨年10月に市原市表彰を受けている。
 細かくした生海苔を薄めたものを枡ですくい、巻き簀に置いた四角い木枠の中に流し込む。さっと均一に薄くするのがコツ。漉いた海苔は天日干しにする。1回目は緊張気味な児童も「3回くらいやるとうまくできるようになった」と海苔がいっぱいついた手で嬉しそうに話した。漉く前の生海苔を味見して「しょっぱくておいしい。コリコリしている」と他では味わえない食感を楽しんでいる姿も。
 昭和32年くらいまで市原市の海岸では海苔の養殖が盛んだった。「地域の伝統を知識としてだけでなく、身を持って体験することによって郷土に愛着を持ってもらいたい」と土田校長。子どもが大好きだという三島さんは同校で年に1回「昔のくらし」をテーマに授業も行っているそうだ。

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