古代から伝わる地名

古代から伝わる地名

 ちはら台コミュニティセンターで月1回『ちはら台学歴史講座』が開かれている。10月12日の特別講座は『房総の国造(くにのみやつこ)―上海上(かみつうなかみ)と菊間(くくま)国造を中心にして』。前早稲田大学講師佐々木虔一さん(佐倉市在住)が80人の聴衆を前に東アジア、日本、地域の史料を読み解き古代の国府があった市原の歴史を講義した。
 紀元前1世紀の日本にはすでに100余りの国があったと中国の史料に残る。『国造』とは6世紀から7世紀ごろに大和政権から統治権を認められた各地域の首長のこと。上総には養老川流域の上海上(かみつうなかみ)、村田川流域の菊麻(ククマ)など6つの勢力があった。佐々木さんは「ククマの『クク』は閉じられた場所や海沿いに生えるカヤツリ草の一種という意味もあった。狭いが海産物や作物の豊かな地で、麻も採れたのかもしれない」と推理。
 房総の古墳と国造の分布図を示し「時代が一致しない遺跡もある。両者の関係を研究したらおもしろいのでは」と聴衆を考古学の世界に誘う。奈良時代に菊麻は市原郡となる。律令制になっても国造名を引き継ぐ郡が多いのになぜ市原になったのかは謎。10世紀に編纂された史料には市原郡には濕津(うるひつ)(潤井戸)、菊麻(菊間)、海上郡には山田、鳴穴などの郷名が残る。「鳴穴とは嶋穴(しまあな)だろう」とのこと。
 参加した地元出身の女性は「慣れ親しんだ地名に古い由来があると知った」と興味を持った様子。房総古代学研究会の男性は「地名は歴史の痕跡。後世に残してほしい」と思いを語った。

関連記事

今週の地域情報紙シティライフ

今週のシティライフ掲載記事

  1.  山武市本須賀海岸のほど近く、住宅街の一角に、和泉奏平美術館がある。1993年に48才と若くして逝った画家・和泉奏平の遺作を、自宅アト…
  2. ◇新型コロナで不審な電話が増加中!  県内の個人宅では、「コロナのことで調べている」という不審な電話が確認されています。市役所職員を…
  3.  2020年は「更級日記」作者・菅原孝標娘(すがわらのたかすえのむすめ)の帰京から1000年。作者は父の上総介(かずさのすけ)任務に伴い、上…
  4.  市原市内の古道に道標を作成・設置し、椎津城跡の整備に協力するなど、文化遺産啓発活動や地域行事に協力を続けている姉崎高校の生徒らが、この…
  5.  サッカー場施設の「市原スポレクパーク」は、子どもから大人までサッカー愛好家が集まる市民・県民のための施設です。広大なピッチはナイター設備を…
  6.  分蜂の季節。ニホン蜜蜂を飼っている者にとっては待ち遠しい、期待に胸膨らむ季節です。桜の花が咲いた2週間後くらいが目安で、偵察蜂が新しい棲み…
  7. 「ダメダメッ、沼の主がいるよ。行っちゃだめー」と、子どもたちが人形に向かって必死に叫ぶ。人形劇『やまなしもぎ』の一場面でのことだ。上演…
  8. ◇多発する車上荒らし、部品盗難に注意!  市原警察署管内では最近、車上ねらいやナンバープレートを狙った部品ねらいの盗難が多発していま…
  9. 11月23日(土)、千葉市中央区のそごう千葉店で開催された『市原市・房総 災害復興フェア』。9月、10月に千葉県を襲った台風15号や暴風雨は…
  10.  毎年、年末は空き巣などの被害が増加する。また、今年は台風15号・19号の被害を狙った悪質商法や盗難事件等も発生しており、千葉県警察で…

ピックアップ記事

  1.  山武市本須賀海岸のほど近く、住宅街の一角に、和泉奏平美術館がある。1993年に48才と若くして逝った画家・和泉奏平の遺作を、自宅アト…

イベント情報まとめ

  1. ※イベントの開催につきまして、ご確認の上ご参加いただきますようお願い申し上げます。 ◆サークル ・よさこいチーム飛翠迅 毎(月) 19~2…

スタッフブログ

ページ上部へ戻る