万葉集に詠まれた市原のうた

 日本に現存する最古の和歌集が『万葉集』だと知っている人は多いだろう。では、万葉集の中で千葉についてどれほど詠まれているか知っているだろうか。
 昨年12月、市津公民館主催で開かれた『万葉集の旅、千葉市原のうた』講座では、タウン紙で千葉に関わる万葉集コラムを執筆している伊藤大仁さんが万葉集の基礎用語を交えながら解説した。「万葉集は仁徳天皇から淳仁天皇まで400年間の歌約4500首を全20巻に収めた最古の歌集。天皇から庶民まで幅広く採録されている。編纂者は奈良期の歌人大伴旅人の子どもの家持でしょう」と伊藤さん。この日集まった26名の受講者は静かに耳を傾ける。
 千葉県に関連する万葉歌は46首。このうち市原市に関する歌は9首もあって最多。当時市原が房総の中心だったことがうかがえる。講座では万葉集から読み解く菊間や郡本などの歴史も紹介しながら歌の心情を辿った。出立が迫る防人が無事を祈って詠んだ歌や、防人を見送る妻が人目を忍んで涙を流す歌など一見難しそうだが、読み解けば果てしないロマンが広がる。
 伊藤さんは、「市原市は風の神を祀る神社が多い。それは現在まで続く海上国造末裔の海上氏の出自に関係するのでは」と伊勢風土記の記述を紹介。そして、「万葉集の舞台を歩くと地元の人でも知らない場所であったり、万葉歌碑が建っていたりとさまざまな発見に出会えると思います。ぜひみなさんも歩いてみてください」と続けた。   

関連記事

今週の地域情報紙シティライフ


今週のシティライフ掲載記事

  1.  コロナ禍で中止していた観音寺(鴨川市)の『ひなまつり』が3年ぶりに開催される。慶応元年(1865年)、現在の鴨川市に生まれ日本のためにと自…
  2. 【写真】(前列左から)会長・後藤さん、講師・片岡さん、     (後列左から)会員の常盤さん、後藤さん、市原さん、中村さん …
  3. 【写真】工房の庭にて。小原さん(左)、齊藤さん  睦沢町下之郷に2人の陶芸家が住んでいる。『夢楽工房』を共同で主宰する齊藤…
  4.  寒い冬の真っ只中、皆さんはどうお過ごしでしょうか?家にこもりがちで、外に出ない方も多いかもしれません。こんな時こそ、ウインタースポーツとし…
  5.  秋晴れのなかの11月6日、茂原公園の広場をスタートに『第19回千葉県ウォークラリー大会茂原会場』が開催された。毎年開かれているこの大会も、…
  6.  ツグミという野鳥をご存じの方も多いだろう。体長23~25㎝、白い眉斑で、頭から背面は黒褐色。羽が茶褐色で、胸から腹にかけてはうろこ状の黒い…
  7.  小湊鐵道光風台駅から、西方に歩いて15分程にある鶴峯八幡宮。鎌倉時代・建治3年(1277)に本宮大分県の宇佐八幡宮より御分霊を戴き、お祀り…
  8.  昨年も、『こでまりの夢』をお読みいただきありがとうございました。昨年は17年間のコラムをまとめ、出版することが出来ました。これもひとえに、…
  9. シティライフ編集室では、公式Instagramを開設しています。 千葉県内、市原、茂原、東金、長生、夷隅等、中房総エリアを中心に長年地域に…

ピックアップ記事

  1.  コロナ禍で中止していた観音寺(鴨川市)の『ひなまつり』が3年ぶりに開催される。慶応元年(1865年)、現在の鴨川市に生まれ日本のためにと自…

スタッフブログ

ページ上部へ戻る