米沢の森にトウキョウサンショウウオは 生息しているのか!?

 3月23日(日)、市原市米沢の森で市原高校生物部員2名と卒業生1名によってトウキョウサンショウウオの産卵調査が実施された。米沢の森での産卵調査は今回が初めて。
 調査前、部員の只野友規くんは、「他の場所を調査したら6房くらいだった。産卵や孵化は気温に影響されるので、すでに孵化している可能性もある」と予想。サンショウウオの雌は卵巣を2つ持つので、1匹が2つずつ卵嚢を産む。落葉や枝に産みつけた卵嚢は水に浸っており、それを数えることで産卵にきたサンショウウオの数を把握できるのだ。
 部員2人が卵を捜索、見つけた場所と環境を卒業生の常住彩さんが記録していく。「トウキョウサンショウウオは、千葉県で『最重要保護動物』、国の『絶滅危惧・類』に指定されている。生息数が減っているはずだが、米沢の森では意外にもたくさん発見できて驚いた。興味本位で捕まえたりしないで欲しいです。この卵が成長し、生息数が増えることを願っています」と同部員の富澤佑哉くん。
 調査結果は、卵嚢が220個、サンショウウオの成体1匹を確認した。生存には森林や水量の維持が必要で、人間による開発や田んぼの放棄などで大きな影響を受けてしまうが、どんな生物に対しても絶滅を防ぎたいのは皆同じ気持ちではないだろうか。

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