昆虫教室 ギンヤンマの産卵

 雑木林、池、草地と里山に近い環境のある市原市農業センターにて市原市環境監視センター主催『親子で楽しむ昆虫教室』が8月4日に開かれた。参加者は1年生から4年生までの小学生と保護者合わせて28人。まず、研修棟で講師を務めた日本野鳥の会千葉県幹事で『市原トンボ池の会』の田中義和さんから市原市北部の昆虫について説明を聞いた。
「ハチに出会ったら騒がずに静かに離れて」と注意を受けたあと、早速研修棟裏側の樹木見本園となっている山へ入った。虫取り網とカゴを手に大人も子どもも木を見上げたり、落ち葉を持ち上げたりし虫探しに夢中。カブトムシ目当てにクヌギやコナラの木を探す父親もいた。捕まえた虫を嬉しそうに見せる子どもに「これはトノサマバッタに似たクルマバッタで後羽を広げると黒い帯状の紋がある」、「セミは腹部に鳴く器官があるのがオス」と教える田中さん。休憩時間にバーベキュー広場で採った昆虫を確認すると「最近数が減っている」というマイコアカネもいて注目を浴びた。
 今回のハイライトとなったのは調整池のギンヤンマ。オスとメスがつながったまま水草に卵を産み付ける姿を田中さんが指し示すと参加者たちは集まって熱心に見つめた。「他のヤンマの仲間は連結産卵しない」そうだ。
 観察できた昆虫は20数種。研修棟にもどると参加者に同センター職員の岡本さんが「短い命を生きる昆虫と生息環境を知り、命と自然の大切さを学んで」と話した。

関連記事

今週の地域情報紙シティライフ

今週のシティライフ掲載記事

  1. 【写真】第1展示室  人々の暮らしを様々な面で支えている人工衛星。ロケットで打ち上げられた人工衛星は地球の周回軌道に投入さ…
  2. 【写真】教室の講師と子どもたち  JR浜野駅前と五井駅前でダンススタジオを経営する堀切徳彦さんは、ダンス仲間にはNALUの…
  3.  市原市不入の市原湖畔美術館にて、企画展『レイクサイドスペシフィック!─夏休みの美術館観察』が7月20日(土)に開幕する。同館は1995年竣…
  4. 【写真】長沼結子さん(中央)と信啓さん(右) 『ちょうなん西小カフェ』は、長生郡長南町の100年以上続いた小学校の廃校をリ…
  5.  沢沿いを歩いていたら、枯れ木にイヌセンボンタケがびっしりと出ていました。傘の大きさは1センチほどの小さなキノコです。イヌと名の付くものは人…
  6. 『道の駅グリーンファーム館山』は、館山市が掲げる地域振興策『食のまちづくり』の拠点施設として今年2月にオープン。温暖な気候と豊かな自然に恵…
  7.  睦沢町在住の風景写真家・清野彰さん写真展『自然の彩り&アートの世界』が、7月16日(火)~31日(水)、つるまい美術館(市原市鶴舞)にて開…
  8.  子育て中の悩みは尽きないものですが、漠然と考えている悩みでも、種類別にしてみると頭の整理ができて、少し楽になるかもしれません。まずは、悩み…
  9. シティライフ編集室では、公式Instagramを開設しています。 千葉県内、市原、茂原、東金、長生、夷隅等、中房総エリアを中心に長年地域に…

ピックアップ記事

  1. 【写真】第1展示室  人々の暮らしを様々な面で支えている人工衛星。ロケットで打ち上げられた人工衛星は地球の周回軌道に投入さ…

スタッフブログ

ページ上部へ戻る