昆虫教室 ギンヤンマの産卵
- 2014/9/5
- 市原版

雑木林、池、草地と里山に近い環境のある市原市農業センターにて市原市環境監視センター主催『親子で楽しむ昆虫教室』が8月4日に開かれた。参加者は1年生から4年生までの小学生と保護者合わせて28人。まず、研修棟で講師を務めた日本野鳥の会千葉県幹事で『市原トンボ池の会』の田中義和さんから市原市北部の昆虫について説明を聞いた。
「ハチに出会ったら騒がずに静かに離れて」と注意を受けたあと、早速研修棟裏側の樹木見本園となっている山へ入った。虫取り網とカゴを手に大人も子どもも木を見上げたり、落ち葉を持ち上げたりし虫探しに夢中。カブトムシ目当てにクヌギやコナラの木を探す父親もいた。捕まえた虫を嬉しそうに見せる子どもに「これはトノサマバッタに似たクルマバッタで後羽を広げると黒い帯状の紋がある」、「セミは腹部に鳴く器官があるのがオス」と教える田中さん。休憩時間にバーベキュー広場で採った昆虫を確認すると「最近数が減っている」というマイコアカネもいて注目を浴びた。
今回のハイライトとなったのは調整池のギンヤンマ。オスとメスがつながったまま水草に卵を産み付ける姿を田中さんが指し示すと参加者たちは集まって熱心に見つめた。「他のヤンマの仲間は連結産卵しない」そうだ。
観察できた昆虫は20数種。研修棟にもどると参加者に同センター職員の岡本さんが「短い命を生きる昆虫と生息環境を知り、命と自然の大切さを学んで」と話した。