~「働きたいママへ」~
『保育園浪人』や、就活ならぬ『保活』という言葉が聞かれ始めて久しくなりました。「仕事をしたくても、保育園に預けられないと働けない」という思いから、ママたちは育児休暇中の復帰一年前から保活開始しているようです。保育園探しも大切ですが、私は子どもを保育園に預けても大丈夫なようにしておいてほしいなと思っています。
大丈夫というのは、集団生活の体験や親と離れることに慣れさせておくということです。育児休暇中にしかできない親子の温かいふれあいを大切にしながら、地域の子育てサークルなどに参加して、他の子どもとのふれあいを増やす。家庭での規則正しい生活の見直し。母子べったりではなく、時々、一時的に子どもを預ける時間をつくるなど。これは、子どものためだけではなく、ママ自身の子どもと離れる訓練にもなりますね。親離れ子離れはすでに少しずつですが始まっているのです。乳幼児の母子密着時期にしっかりとスキンシップをとっておくことで、その時が来たらスムーズに離れることができるようになるでしょう。親子の絆が出来ている母子は、少しの時間離れていても、またすぐに信頼し合って家庭に戻ることができますね。生活のためにすぐに働かなければならない事情のある人でも、親子の絆はつくれます。一日数分でもいいので、母子の貴重な時間を大切にして、よく子どもの話を聞いてあげるといいですね。
これから働きたいママは、今ある子どもとの時間を十分楽しんで、これから訪れる親離れ子離れの準備をしておきましょう。
中嶋 悦子(なかしま えつこ)
1965年生まれ。宮崎県出身。二男二女の母。大網白里市在住。エンカレッジ・ステーション(株)代表取締役社長。NPO法人民間児童館おおきなかぶ理事長。ありんこ親子保育園理事長。エッセイスト。
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