環境を守るために、企業が取り組んでいること

 昨年末、市原市役所環境管理課主催の『工場見学を通じて化学物質について学ぶ』が行われ、30名の参加者が八幡海岸通にあるライオン千葉工場を見学、同工場が取り組んでいる環境保全などについて学んだ。
 原料と出来上がった製品の輸送に便利な立地にあり、東京ドーム約3個分の敷地には324名の従業員が働いている。主な生産品は液体洗濯用洗剤、柔軟仕上げ剤と台所洗剤。化学物質は使い方次第で危険を伴うが、同時に私たちが生活していく上で欠かせないものでもある。そこで同工場では、安全、環境、健康を確保する取り組みを町会や市民団体、行政、学校などに対して報告し、お互いに意見、情報の交換を行うレスポンシブル・ケア活動に力を入れている。
 具体的には、2年に1度、県内の化学物質を扱う20社が地域対話集会を開いており「工場のフレアスタックの炎についての不安」などの市民の質問に丁寧に企業が回答、さらに市民から得られた意見や疑問点について調査と研究を重ね、改善につなげる努力をしている。また、地域の人々が身近に感じられる企業を目指し、工場見学やエコフェアいちはらへの出店などを実施。環境への独自の配慮としては、界面活性剤の原料にヤシの実から取れるパーム油を使用していることがあげられる。
 使用した水と空気はきれいな状態で戻す、廃棄物を削減するため、製品のコンパクト化を計るなど様々な角度から環境保全へ尽力している。生物多様性保全活動の一環として、敷地内には手作りのビオトープがある。ビオトープ内の水は、井戸水を循環させて使用している。「人工的にならないよう、適度に手を入れるようにしています」と生産技術グループの植村昌彦さん。
 講義のあとは、台所洗剤が汚れに浸透作用する様子を見る実験が行われた。アクリル板に巻きつけた毛糸にラー油をたらし、洗剤入りの水の中へ。ラー油が毛糸からブツブツと浮き上がっていく様子がはっきりと見てとれ、界面活性剤の威力を知ることができた。
 工場内では、液体洗濯用洗剤の詰め替え袋に中身を充填したあと、重量の確認、液漏れを検知するピンホールチェッカーを経てダンボールに詰められ、出荷するまでの全てをロボットが的確に行っているラインを見学した。
「環境への対応や対話集会などオープンな活動内容を聞いて安心しました」と参加者。徹底した品質管理と高度な技術、情報公開の推進を軸に「地域から信頼される工場でありたい」とする同工場の取り組みがよくわかる見学会だった。

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