住みやすい地域づくりを目指して お互いの顔が見える社会を

 11月14日(土)、市原市立五井小学校で開催された『第11回ボランティアまつり』。主催は市原市ボランティア連絡協議会、共催は社会福祉法人市原市社会福祉協議会。そして、まつりを盛り上げるために協力で参加したのは五井小学校や京葉高校の生徒たち、地元町会の人々や各ボランティア団体。
 午前10時、同校体育館で開会式の幕が上がると、壇上ですぐに東京おもちゃ美術館からの講師、石井今日子さんによる記念講演『おもちゃと遊びで地域を元気に!』がスタート。設立8年目の東京おもちゃ美術館は、都内新宿区四谷にある旧四谷第四小学校を利用した大人と子どものおもちゃ触れあいミュージアム。創立百周年で廃校となった学校で、いかに子どもを楽しませているかが紹介された。
「おもちゃは、子どもの輪だけでなく地域の人も和ませてくれます。おもちゃが思ってもみない動きをすると、隣の誰かに伝えたくなるでしょう?病院や介護施設で受付におもちゃが置かれているのは、精神的にケアできるからです」と石井さん。ひとつのアイテムを利用して、どれだけコミュニケーションをとることができるのか、人の心が落ち着くのかという説明に、「分かる、分かる」と並んで座る人々の頭が何度も上下していた。身近ですぐに実践できるのではないだろうか。
 その後、『いちはらシルバー友の会』などボランティア団体が日々の活動発表を行うと、あっという間に昼食タイム。次第に来場者も増加、入り口で無料配布されるポン菓子の山がなくなっていく。焼きそばや巻きずし、おにぎりを頬張りながら、子どもたちが風船を片手に走り回る姿も。体育館の壁面には、数種のボランティア団体の活動報告がポスターとして貼られている。視覚障がい者のために情報を録音してCDにする『市原朗読の会』。定年退職した人々で結成され、昔の子ども遊びを現代に伝えている『シルバー友の会』。市原の里山を守ろうとする活動や、地域の子ども達の登下校を誘導する会など、活動自体に焦点が当たることは少ないかもしれないが、彼らが市原を日々支えているといっても過言ではないだろう。
「現在の社会は、関係性がデジタル化しています。でも実際、人間同士はアナログの関係で成り立っているので、ボランティアを無くしては為し得ない世界になっています。活動を通して嬉しかったという気持ちが湧いたなら、それはお互い様なんです」と話すのは、市原市ボランティア連絡協議会、会長の鈴木幹夫さん。
 同協議会は設立20周年を迎え、まつりは11回目の開催。ボランティアグループの連絡調整や情報交換、親睦を図るために活動している。市原市市民活動センターに登録したすべてのグループや個人が会員になることができるが、200以上の団体がある中、加盟済みは60とまだ3分の1以下に留まっている。「ボランティア保険の適用を受けやすい、組織力でより大きな活動ができるなどメリットを見てほしいです」と鈴木さんは訴える。
 同まつりは、市内の小学校を拠点に場所を変えて行われており、近年では牛久小や有秋東小、国分寺台小を使用。拠点とした小学校の地区の団体に声をかけて参加を請うので、発表団体もそれぞれ。今年、舞台発表に参加した五井小学校の合唱部。24名の部員を率いて、「4年から6年の子どもたちです。まだ身体が小さいので、あまり大きな声は出せませんが、日々目標を持って練習に励んでいます。みんなが好きな歌を選んで、精一杯歌詞の意味を伝えようと頑張っています」と話すのは、顧問の外山真紀子さん。
 体育館に流れる子ども達の歌声に、耳を傾ける人々。『五井新田祭囃子』や『尺八伴奏と詩吟朗詠』など多くの舞台発表が午後3時半まで行われた他、『二重風車』や『紙ひこうきを作ろう』のコーナーも大盛況。一角には、普段は市原市五井の市民活動センターに置かれている『ボランティア相談コーナー』が設置されるなど、初めての試みも。
 最後に、「知らない活動、場所に参加することは勇気も必要。友達同士が誘い合って、連携していくのが理想です。色んな団体や機関を市や町が有効に利用し、顔が見える社会を作りあげたいです」と、鈴木さんは語った。

問合せ 市原市ボランティア連絡協議会
TEL 0436・20・3100

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