自然散歩 光徳寺五百羅漢へ

 5月13日、ちはら台コミュニティセンター主催で『ちはら散歩 五百羅漢を訪ねて』が開かれた。「地域の豊かな自然や歴史を知ってほしい」と話す同センター運営協議会理事の山田隆男さん(64)がガイド役。あいにくの雨天だったが、参加者24名は雨ガッパや傘を用意し、準備万端。
 同センターを出発すると山田さんが「この小花はマツバウンラン、こちらはマンテマ」と普段なら見過ごしてしまいそうな道端の雑草名を告げる。「スズメノエンドウはカラスノエンドウより小さい。カラスとスズメの間の大きさのカスマグサもある」と名前の由来を解説し、清水谷公園から葉月公園脇を通り村田川へ。
 上流にむけて土手を歩くとキジやカルガモが姿を現し、参加者の視線は頭上や対岸にも向けられる。「白い花はハナウド、この木はニセアカシア」と教えてもらいながら君見川橋を渡り、桜の木が続く左岸を通って瀬又交差点に出た。
 県道128号線を長柄方面へ進み、抜井入口バス停を左折。三差路でさらに左へ行くと大木の前に到着する。「市原市の保護樹木ラクウショウ。落葉が羽のように見えるから落羽松と書く。秋には黄色く紅葉する」とのこと。見上げると細かい若葉が幾重にも広がる。来た道を戻り三差路からスギ林の道へ入り、田んぼを抜け再び県道に。左に進むと光徳寺バス停脇に「明治時代に東国吉、瀬又、永吉の小学校がひとつになった」という三成小学校跡地の碑があった。
 到着した日蓮宗の中野光徳寺は1460年開山の古刹で約千株のアジサイや紅葉などでも有名。山門脇の墓地には自然石の墓がある。明治維新で江戸を追われた旗本で旧領主だった桜井六十郎氏の祖父を悼んで名主中村家が建てたそうだ。二天門をくぐると本堂手前には加藤清正の手形石。よく見ると左下に手形の細い線描がわかる。本堂の左手には寺小屋のあったことを示す筆子塚2基があり、奥に市東城址の土塁跡、鐘楼もある。
 小雨のなか、平成14年に奉納された五百羅漢を鑑賞したあと、境内脇の道を抜け帰路へ。市東第一小学校付近から村田川左岸を下り、茎が空洞のイタドリが生える場所にくると、山田さんが事前に作ったイタドリ笛をとりだし吹いて見せた。水位計の設置された押沼橋を渡り直進し、測量の基準となる二等三角点やトンボ池がある水の江公園を通る。ユリノキが花をつけていると教えられ、「チューリップみたい」、「葉の形から別名ハンテンボク」と参加者たちは疲れた様子もなくおしゃべりし、木を仰ぎ見た。
 桜並木のある『かずさの道』から同センターへ帰着。山田さんは「雨が降り、閉じていた花が多かった」と残念そうだったが、カメラやメモで熱心に記録をとった参加者でも「覚えきれない」というほど多くの植物に出合った。3時間約7・5キロの散歩。次回9月はヒガンバナの里を廻る。

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