季節のスケッチ

俳画と文 松下佳紀

散歩していたら、冬枯れの田に百羽以上の鴉がたむろしていた。鳥としては図体の大きい黒装束の集団はちょっと不気味だ▼餌をあさっているらしいが、何だろう。そっと近寄ると、私を警戒していたのが一羽、二羽と飛びたち、やがて全ての鴉が遠く離れた別の田に逃げ去ってしまった▼烏合の衆などと言うが、見張り役もいる。彼らなりの統制もある。人間を絶対に寄せ付けない。人間不信はなはだしいが、それが自然界に生きる掟なのだろう▼確かに鴉にとって人間は危険な存在だ。今では反省しているが、当の私もふざけ半分で河原に遊んでいる鴉に一石投じた覚えがある。知能指数も高い彼らのこと、すでに私を札付きの危険人物と見ているに違いない。

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