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日々の食事で体に良い食材を
- 2017/3/3
- 市原版, シティライフ掲載記事
毎日の食事を通し、心と体を健康に保とうと考えられてきた薬膳料理。昨年11月、戸田コミュニティセンター主催による『薬膳料理講座』が行われ、男性を含む12名が参加。冷え対策に体を温め、血行を良くし、老化防止に腎臓の働きを強める食材を使って、サンマのレーズン煮、黒ゴマ豆乳汁粉、アマランサスとエリンギご飯、ミネストローネの4品を作った。
「体を温めるためには、野菜は生ではなく、加熱して食べることを心がけて。水分が少なく、堅い干し果物や干し野菜もオススメ。血行を良くするためには、下半身を冷やさないようにすることも大切です」と、講師の栄養士・木村みどりさん。体を温める食品は、ネギやサケ、根菜類、シナモン、紅茶など。血の巡りを良くするには、アブラナ科の青菜、タマネギ、ブリ、ラム肉など。腎臓を守って老化を防止、骨粗しょう症や冷え性などには、黒や赤の食品。クルミ、クコの実、エビ、ニラ、クリ、黒ゴマ、山芋などが良いそうだ。
木村さんの説明のあと、参加者は3グループに分かれ、手分けしながら作業をスタート。サンマは流水で洗いつつ内臓を箸でかき出し、塩をふっておく。後でふきとるか水で洗い流せば臭みは消える。平鍋に水・油・しょうゆ・ショウガと砂糖代わりのレーズンを入れ、沸騰したらサンマを入れてクッキングペーパーでフタ。弱火で20分後、火を強め、煮汁がトロリとするまで煮詰める。ミネストローネは、ニンニク、ロリエ、ベーコンとともに、1センチ角に切ったタマネギ、ニンジン、セロリ、ジャガイモ、シメジを堅い順に炒め、コンソメと水、トマト缶を加えて煮る。最後にコショウで味を整え、セロリの葉を散らす。
エリンギは切ってフライパンで乾煎りするかオーブンで熱し、焼き目をつけカリカリにして、酒としょうゆに漬ける。柚子の皮の黄色い部分だけすりおろし、実からは汁を絞っておく。白い部分は苦くなるため、入れないよう注意。皮を薄く剥いて刻んでもOK。炊きあがったアマランサス入りご飯に漬け汁とエリンギ、柚子の皮と汁を加え混ぜる。豆乳汁粉は黒ゴマを煎り、皮付きリンゴを切って塩水に漬ける。黒ゴマと水をミキサーにかけ、鍋に入れ黒砂糖を溶かしながら煮る。豆乳を加え2~3分温め、水溶き葛粉か片栗粉を入れてトロミをつける。お椀にリンゴと汁粉をよそればできあがり。
「レーズンには鉄分、ポリフェノールが豊富。アマランサスはミネラルたっぷり。エリンギは、生シイタケでやっても美味しいですよ。今回は煮る料理が主なので、うまく段取りすればすぐできます。ぜひご家庭でも作ってください」と木村さん。試食した参加者は「お魚とレーズンの組合せは初めて。優しい甘さでとても美味しかった」「焼いたエリンギの香りが凄く良い。食欲が進みます。ミネストローネもベーコンの塩味だけで充分。減塩のコツが分かって良かったです」と満足そうだった。