行脚(あんぎゃ)の果ては熱狂か

 アート×ミックス会期中の4月14日から10日間、東京湾河口から水源まで養老川流域を門付け行脚『ちょぼくれ』で巡った舞踏団『トンデ空静(からしずか)』。道中で出会った人間や土地の気を孕み、芸術祭会場『月出工舎』に辿り着き、28日から30日まで野外舞踏公演『ばけのかわ』を興行した。
 主宰の松原東洋さんが「再生が主題。しかし、その後の方向はわからない」と話す舞台は、市原の大地と共鳴して完結する。最終日、全国から訪れた老若男女は約400人。斜面を削り作った仮設席はぎっしり、後ろの小高い木立の間を陣取る人もいた。
 前回の芸術祭開催直前に倒れ、芸術監督の岩間賢さんの作品として蘇った巨木と森が今回の舞台。唄と楽器の生演奏に加わるのは、木々を渡る風や小鳥のさえずり。里山のもののけや人間どもに扮した白塗り、着ぐるみの踊り手が森の奥から湧き出て、お茶らけた空騒ぎと詩的な静の舞踏を交互に繰り返す。
 タヌキ顔の和太鼓集団『切腹ピストルズ』も破壊的パワーで乱入。見下ろす位置にあるプールや校庭、校舎の屋上も縦横無尽に使う長谷川宝子さんの演出に観る人は、月出を包む、あやかし、まやかしの世界に魅了された。
 観客たちは熱狂的ともいえる反応で、入場料替わりのおひねりを次々に投じていた。

関連記事

今週の地域情報紙シティライフ

今週のシティライフ掲載記事

  1. (株)cocomi(ここみ/所在地・平田)は、鍼パルス治療(低周波鍼通電療法)やツボ押しなどの施術を行う『ここみ治療院』と、通所介護施設の…
  2. 『一宮ウミガメを見守る会』は3~5月にかけて、『ウミガメがやってくる町・一宮の海をもっと知ろう!』と題し、3回の連続ワークショップを開催し…
  3.  毎月第2・4(火)・13時半~15時半、東金コミュニティセンターで開かれている『ときがね川柳会』。会員は17名、最高齢は93歳で平均年齢も…
  4.  鴨川市にある私設房総郷土美術館では、6月5日(日)まで『房総が生んだモダニズムの日本画家・酒井亜人展』を開催している。美術館館主の黒川さん…
  5.  来月9日から14日、夢ホール(市原市更級)で『小湊鐵道を撮る仲間たち』展が開催される。この写真展は、写真家の故加賀淺吉氏が中心となり、6年…
  6.  敷地の中にわずか1・5畳ほどの小さな物置小屋を作りました。本来ならもっと早くに作るはずでしたが、次第に物が増え置き場所に困り始めたので、や…
  7.  ちはら台の街には公園が沢山あり、訪れた人の憩いの場となっています。  西には、テニス場がある「堂坂公園」、滑り台がある「睦月公園」、スプ…
  8.  5月になると私は、フクロウが巣を構えるような大きなスダジイを順番に回ります。運が良ければ巣立ったヒナがいるからです。でも今年は声もしないの…
  9.  市原市在住の田波武さんは、昨年4月、パズル界初の『イロハ』3文字を使ったクロスワードパズル、『ひらめきの右脳 理詰めの左脳を覚醒させるイロ…
  10. シティライフ編集室では、公式Instagramを開設しています。 千葉県内、市原、茂原、東金、長生、夷隅等、中房総エリアを中心に長年地域に…

ピックアップ記事

  1. (株)cocomi(ここみ/所在地・平田)は、鍼パルス治療(低周波鍼通電療法)やツボ押しなどの施術を行う『ここみ治療院』と、通所介護施設の…

スタッフブログ

ページ上部へ戻る