働く人の味方!作りおきできる薬膳料理

 4月21日(土)、市原市立加茂公民館で開催された『作りおき薬膳料理』。講師の木村みどりさんは、「春は肝臓の働きが変動します。体の上部の調子を崩しがちにもなりますので、花芽や木の芽や山菜の苦みを食べて不安定な心と体のバランスを整えましょう」と話す。
 今回は薬膳料理の中でも、作りおきが可能なものを伝授。メニューは旬の食材を使った「筍のきんぴら」や「木の芽味噌」を主に、レバー入りソーセージや玉葱カレー酢漬けなど食欲をそそるものから、ヨーグルトに添えるイチゴソース、筍のスーラー湯など季節を感じさせる一品まで様々。「仕事をしている人も、作りおきしておけば家に帰ってからパパッと簡単にできますよね。新しいおかずを食卓に並べたくて勉強にきました」と話す参加者。
 春の食材を使った作りおきメニューをご紹介。『筍のキンピラ』は、茹筍200g、人参1本を千切りにして、唐辛子1本を小口切りにする。それらをごま油大さじ2で炒め、醤油大さじ2、みりん大さじ1、砂糖小さじ2で味付け。白ゴマ大さじ1を半ずりして振りかけて完成だ。冷蔵庫で4日は保存可能な筍のキンピラは、焼きそばやチンジャオロースなどに変化もでき美味しく楽しめる。
 筍には食物繊維やカリウムが豊富で、低カロリー。身体を涼しくさせる効果がある。反対に、唐辛子は体を熱くするので、冷え症や免疫力を高めたい人にオススメ。そして、保存期間が長いのが『木の芽味噌』。講座開催日の前日に、木村さん自らが山で採ってきた新鮮なサンショウを使用するとの説明に、参加者からは喜びの声も上がった。
 作り方は以下。木の芽1カップをよくすり、砂糖100gを加えてさらにすり、白みそ100gを加えて再度する。固さをみながらみりんを加えれば完成。この日はフードプロセッサーを使用したので、時間も手間もかからなかった。木村さんはテーブルを回りながら、「必ず砂糖を白みそより先に混ぜてください。同時に混ぜると鮮やかな色がでません。綺麗な木の芽の緑が消えてしまいます」とアドバイス。
 木の芽味噌は、一口大に切って茹でたイカと筍を和えると木の芽和え、豆腐につけて焼けば田楽にもなる。「季節の野菜を使って調理すると、それだけで気分が変わりますね」、「料理を作る過程だけでなく、盛ったお皿によって見栄えが変わるのも面白いね」など、口々に話す参加者達。
 「筍の甘酢漬けは梅干しをたたいて混ぜ、みりんを加えると美味しいです。カニカマやキュウリの千切りと和えるだけで、お客様にも簡単に出せて目を引く一品ですよ」と木村さん。テーブルの上には、春の体を元気にする色とりどりの食材が並んだ。

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