ふるさとビジター館 キンモンヒヨドリ

キンモンヒヨドリ

 ヒヨドリバナ(鵯花)の葉脈が、黄色く網目状になるとキンモンヒヨドリ(金紋鵯)とも呼ばれるという。里山でよく見かけたが、斑入りは全て園芸種の逸出と思い込み素通りしていた。花を見直してヒヨドリバナと確認した。
キク科フジバカマ属のヒヨドリバナは高さ1~2メートルの多年草。葉は対生、短柄があり、長さ10~20センチ卵状長楕円形、先が短くとがり鋸歯がある。散房状につく頭花は白色の両性の筒状花数個からなる。コナジラミによって媒介されるヒヨドリバナ葉脈黄化ウイルスに感染して黄化する。
多年草なので地上部が枯れても根に残ったウイルスが、翌年芽生えた地上部に広がる。ウイルスは種子に入れず遺伝はしない。全草枯死するまでその株の中で生き残ることができる。
万葉集で孝謙天皇が詠った沢蘭(ヒヨドリバナ)の黄葉(もみ)がキンモンヒヨドリで、世界最初の植物ウイルス病の記録といわれる。
市原に国府がおかれた平安時代に想いを馳せ、キンモンヒヨドリが咲く里の景色にまでイメージが膨らむ。歴史のロマンを感じる豊かな自然、いつまでも大切に残したい。

ナチュラリストネット/ 野坂伸一郎

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