マユハキタケ

  春に朽ちたタブノキの切り株を覗くと、変な形のものが出ていることがあります。これを見てまず「ああ、キノコだな!」と思う人はあまりいないんじゃないかしら。毛糸をほぐしたような繊維状のものが、1センチ弱の丸い台座のようなものから伸びています。マユハキタケです。伸びたばかりの時は先端が赤紫色をしていて、周りにはおしろいのような肌色の胞子が落ちています。赤紫色の先端はだんだん色あせて白っぽくなっていきます。 冬に白く枯れたものに気付くことのほうが多いかも知れませんね。珍しいキノコですが同じ朽木から何年も出るので、一度見つけると毎年見ることが出来ます。古いタブノキは海岸近くの神社に多いので、そんな場所を探してみると朽ちかけた切り株があるかもしれません。 眉掃き(まゆはき)とは今風に言うならメイクブラシのことですね。おしろいをはたいたあと、眉のところの余分な粉を落とすものです。マユハケオモトという植物もありますね。もしうまく見つけることが出来たら、ぜひ先端を触ってみてください。子猫の毛のようにふわふわして癖になる感触ですよ~!ちなみに食べるようなものではないので、念のため。
(ナチュラリストネット/加藤恵美子)

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