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牛久の景観は、我らが守る!
- 2016/4/1
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すっかり春らしい気候が訪れた。花や景色を楽しみながら新たな散歩コースを探すのも楽しくなる季節だ。「今まで歩けなかった所が綺麗になったので散歩コースに加えました!」、「河川の川面が見えるようになったので、気持ちがいいですね」と喜びの声が聞こえるのは、先号本誌でも伝えた『なのはな館』の先、八坂神社付近の養老川河川敷。
立役者である『牛久を美しくする会』会長の兒井敏雄(こいとしお)さんは、「設立は2015年1月なので、約1年が過ぎました。登録している会員は約60名ですが、実際作業に出られる人は20名ほどです。それでも試行錯誤の末、河川敷はとっても綺麗になりました」と話す。
同会は、市から河川敷遊歩道の管理に関する対応を求められ、ボランティア団体として設立された。鬱蒼と茂る竹は高さ数メートル。最高齢85歳、平均年齢も高いが斜面に腰をかがめ、主に手作業で行われる。怪我をしないようにゆっくり無理をせず、が大切。「あまりにも荒れていて、どこから手をつけていいのか初めは検討もつかなかった」というが、1カ所ずつゆっくりと手を入れた。
伐採した竹もただ処分するのではなく、ひと工夫。商品価値のある竹も多いので、専門業者に切り出しを要請するとともに、会員と共同作業をすることで対価に見合う労働を提供してもらい、除去した竹を業者に渡す。また、『市原ぞうの国』で飼育されている象の食料として遊歩道の笹を積極的に採取してもらうように、同園の副園長と話し合いを進めた。
他にも、今年2月には5本の桜の苗木を植樹したり、小湊鉄道沿線の除草や菜の花の種を散布したりと、同会はいかに住みやすい環境を作れるかに重点を置いている。景観だけでなく、ハクビシンも現れるという牛久地区では、作物を荒らす野生動物の生息にも歯止めをかけるきっかけになるだろう。
兒井さんは、「大分綺麗になっていますが、まだまだ作業中です。それに、全国的に言われている後継者問題は、牛久地区も例外ではありません。この活動を通して、周辺地域の様々な問題に着目する一環を担えたら」と幅広い視野を持ちつつ、問題も語った。
牛久地区は養老川に囲われるようにして住民が生活している。現在、毎月1回定期的に清掃日を設けているが、隔月で曜日は土日交互に変更。それは、「どちらかしか参加できない方もいます。出席率は関係ありません。たとえ年1回でもいいんです。地域のために何か1つでも出来ることを見つけてくれたら嬉しいですね。会の改善点は、会員の意見を取り入れて見直していきたいです」と、すべてがみんなのためだ。作業は原則朝8時から1時間程度。会費は年間千円。同会は年齢を問わず、会員を募集している。
問合せ 兒井さん
TEL 090-7843-3148