8月4日(日)、市原市の上総更級公園センターで開催された『ソーラークッカーで料理を作ろう』。35度近くの暑さの中、参加した子どもと大人合わせて16人は、約2時間かけてソーラークッカーについて勉強しながら制作した。「ソーラークッカーは太陽熱を利用した調理器具のことです。かなりの日光を必要とするので、補助的な物として考えてください。また、反射光で熱をためるため、太陽の向きによって反射板の向きを変える必要があります」と、初めに説明するのは同センターのスタッフ。
参加者たちは、まず大きなアルミ板をハサミで大きく2つに分ける。そして上部分を立てて、2カ所に切り込みを入れた下部分に差しこむと、簡単に反射板の出来上がり。食べ物を温める容器は、熱が吸収されやすいようにスプレーで黒く塗ったアルミ缶を準備。アルミホイルの上に缶をのせ、マジックで縁取りをしてから少し余裕を持って円形に切る。周囲に少し切りこみを入れれば、缶の蓋ができる。反射板の中に、半分に割った割り箸を置き、その上にアルミ缶を乗せる。上部を切り取った2リットルのペットボトルを逆さにして、それらを覆えばソーラークッカーの完成だ。「小4の娘がほとんど作ってくれました。しっかりしている姿を見られて良かったです」と話す母親。7組のグループがソーラークッカーを作成したが、親子連れが多く、ハサミで切ったりテープを貼ったりする時には、お互いに協力し合う光景も見られた。
そして、参加者たちは実際にソーラークッカーでの調理に挑戦。小さなカップにカステラやサツマイモ、チョコレートを入れて、アルミ缶の縁にはまるようにしてセット。アルミホイル、ペットボトルなどで覆ってからセンターの外へ。「これが家のだよね!」、「ちょっと曇っている。太陽、出てこい!」と、暑さに負けない子ども達。15分ほど太陽の下に置いてから、いざ試食。途中、強い風に吹かれて飛ばされそうになる一面があったものの、それも次回への教訓になったのでは。センター内で各自開けてみると、見事にチョコレートがカステラにとろり。
「今回は、最近多く発生している災害のための防災企画として開催しました。ただ避難訓練をするのではなく、役立つことを覚えながら記憶に残るものを、今後も行いたいです」と同センターのスタッフ。「日光が強ければジャガイモが柔らかくなるし、コーヒーを温めることもできます。ただ、太陽が出ていない状態で長時間外に置いておくだけだと雑菌が増殖して危険なので注意して下さい」と他のスタッフも続ける。子ども達からは、「太陽光を利用した道具は他に何があるんですか?」などの質問が飛んだ。災害時だけでなく、ちょっとしたイベントにもソーラークッカー、大活躍できるかも!?