地域を盛り上げる『旅ヨガinいちはら』 市原市地域おこし協力隊 掘 エミイさん【市原市】

『真冬の温泉ヨガ』『春を見つけるヨガ散歩』『寺ヨガ』『ほたるナイトヨガ』『渓流せせらぎヨガ』……今後、興味津々のプログラムが予定されている『旅ヨガinいちはら』。ヨガを体験しながら市内の四季折々の自然美、地域の名産品、地域の人との交流を味わい楽しみ、市原市を好きになってもらうプロジェクトで、初心者でも参加できる。昨年12月、内田未来楽校で開催された、ご当地産の野菜たっぷりランチも味わう『木造校舎朝ヨガ』を皮切りにスタートした。企画立案と主催は市原市地域おこし協力隊の掘エミイさん(39)。養老渓谷にある自宅を訪ね、話を伺った。

ヨガとの出会い

 掘さんは市川市出身。和装の仕事をしていた母親の影響で、子どもの頃はファッションデザイナーになることを夢見ていた。学生時代はダンスに興味を持ち、自分たちで小道具を手作りし、何カ月も稽古を重ね舞台発表をしていた。ヨガとの出会いについては「大学卒業後、ダンススタジオに勤めながら舞台を続けていました。25歳の時、ダンスの先生から『最近、ヨガがすごくいいみたい』と言われ、自分もやってみようかなと思って始めました」。インストラクターになった理由は「ヨガを始めた翌年、あるイベントに参加しました。ハードなプログラムで頭が空っぽになり、日頃の葛藤やわだかまりが全部抜けて不思議な感じだったんです。その時先生から『喜怒哀楽の感情や自分のエゴに振り回され、苦しい思いをしているかもしれないけど、ヨガで練習したいのは、そういう時に1歩引いて自分の状態を見守っていく、そんな自分のあり方を意識していくこと』と言われて感銘を受け、自分もこれを伝えたい!と思い講師を目指しました」と話す。
 堀さんのヨガの特徴は、「自然の中で体験することです。天候に左右はされますが、体の芯から解放されるには、室内よりも何も無い自然の中の方が、人間も動物なので体が緩み良い反応や変化が期待できます。ヨガの動きができるか否かよりも、まずは自然の中に身を置いてみましょうと、そういう体験が豊かな時間なのではと思います」とのこと。

市原市を選んだ理由

 市原市地域おこし協力隊とは、人口減少・少子高齢化が進む市南部に都市部から若者を招致し、地域活性化を目指す市の取り組み。協力隊は居住しながら地域住民や団体と協力しあい、様々な活動を通して将来に持続する地域づくりを目指す。
 荒川区に暮らしていた掘さんは、地域の過疎化について見て見ぬふりはできないと思っていた折、この制度を知る。「こちらが飛び込んでいった時、人員の面でも財政上の面でもしっかりケアができる自治体で、現実的な動きをしたかった。あれこれ悩むよりもまずは行動に移してみよう!というモットーなので、私に協力できることはないかと、まずは協力隊の担当課である地方創生推進室を訪ねました。そこで髙橋洋介さんという先輩の成功例を紹介されたこと、周りから勧められたこと、生家ではないけれど両親が以前暮らして、今は空き家になっている住居が養老渓谷にあったことなどに背中を押されました」と複数あった候補の中から市原市に応募した経緯を話す。
 そして昨年6月、協力隊に指名され移住。様々なヨガイベントを開催、地域活動を続けてきた。振り返ると多くの感動があったという。「何より、人の心があったかいです。台風15号が来た時、自宅の周囲の停電と断水が半月続きました。暑さも厳しくて、1人で移住してきたので凄く心細かったですが、隣近所の方々が『大丈夫?』『越してきたばかりで大変でしょう?』などと、励ましや心配の声を掛けてくださり、本当にありがたかったです。だから乗り越えられました」と、応援や支えが苦しい時の力になることを身をもって実感した掘さん。自分も誰かの力になろうと、3日連続で地域の小学校に炊き出しに出かけ、同じように台風被害に苦しむ人たちに1000食以上のカレーを配ったり、市原の復興を願って開催された種まきイベントでもたくさんの食事を配った。

地域を盛り上げるアイデア

「ずっと続けてきた音楽やダンスを活かしたい思いもあるので、例えばゲストハウスやカフェを始められたら、ミュージシャンを招いてライブ&ヨガをやったり、農業体験&ヨガもできたらいいなと思います。今後もヨガをベースに、地域の人たちと一緒に様々なイベントを展開していきたいです。参加した人たちにヨガと市原の魅力を楽しんでもらい、市原を好きになってもらいたいです」と話す掘さんの、特技のヨガで市原市を盛り上げようとする情熱とアイデアが素晴らしい。
「市原市は宝の山です。人があたたかくて特に南部には豊かな自然があり、日本の昔話に出てくるような四季折々の光景も楽しめます。外から来た人とも内側で暮らす人とも一緒になって良いところを発掘し、そこに光を当てていく…そんなことができたらすごく嬉しいです!」と笑顔で力強く語った。

(問)市原市企画部 総合計画推進課 地方創生推進室
℡0436-23-7244
FB:掘エミイ~地域おこしヨガインストラクター~

関連記事

今週の地域情報紙シティライフ

今週のシティライフ掲載記事

  1.  東金市ではオリーブの産地化を目指し、市で公募した43軒の農家が3000本のオリーブの木を栽培している。昨年秋には台風により、収穫を控えてい…
  2.  年数回、様々な分野の講師が招かれる、袖ケ浦市教育委員会主催『市民三学大学講座』。今年2月には、第38期第4回が生涯学習推進大会の記念講演会…
  3.  緊急事態宣言が解除され、詐欺の犯人など動きが活発になると予想されています。事例を参照に、注意していきましょう。 ◇警察官を騙る ・XX…
  4.  トンボはどんな色?と尋ねると、「アカトンボ」などに歌われるような赤、オニヤンマのような黒と黄色の縞模様、シオカラトンボの粉を帯びた灰青色、…
  5.  私は水には何よりもこだわりを持っています。東日本大震災以前は、十数本の大きな水の容器を車に積み込み、実家のある福島まで月に一度、山の奥深く…
  6.  子育てのことわざで、「大きいやかんは沸きが遅い」というものがあります。小さいやかんでは、すぐにお湯が沸きますが、実は大した量ではありません…
  7.  長柄町との境・市原市金剛地にあるブルーベリーの里・ふるさとファーム。5面の畑で180アール・3000株以上が植えられた、県内最大級のブルー…
  8.  近年の集中豪雨や大型台風などで起こる風水害。これからのシーズンは特に発生しやすくなる。また、新型コロナウイルス感染症が収束しない中でも、災…

ピックアップ記事

  1.  東金市ではオリーブの産地化を目指し、市で公募した43軒の農家が3000本のオリーブの木を栽培している。昨年秋には台風により、収穫を控えてい…

スタッフブログ

ページ上部へ戻る