にこにこ笑顔でスタスタ歩く 長寿の秘訣はこれじゃ! 池田 周治さん【市原市】

 市原市君塚在住の池田周治さんの脚力は今年も健在である。90歳という年齢に関わらず、毎日朝5時に起き1時間半くらいかけて7~8キロを歩く。君塚の自宅から市原市国分寺台にある市原市役所を中心にぐるっと回ることは日常茶飯事。驚くことなかれ。千葉市美浜区にある幕張メッセや東京都墨田区の錦糸町駅、さらに築地市場や東京タワーまで身一つで歩いて行ってしまったこともあるほどの脚力なのだ。「人間、どこまで歩けるかに挑戦したかった」と笑う池田さんに、これまでの経緯を尋ねた。

精神力を鍛える

富士山登頂の扇子を持った池田さん

 自営業を営む池田さんだが、65歳を迎えた頃、左膝に不調を覚えるようになった。「病院に行っ

ても確固たる治療方法はなく、本当に痛みを無くすなら外科手術しかありませんでした。今と時代が違って、当時はまだウオーキングの流行もなく、膝を強化することへの意識は薄かったですね」と、話す。野球やサッカーなどのスポーツ観戦は大好きだったが、自身はあまり運動が得意ではなかった。だが、ふと思いついて家の近くを歩いてみた。「晴れていると気分も良く、距離はどんどん伸びていく。気づくと相当の距離を歩けるようになり、足の痛みも激減していました。ただ周りの人達には、正直認知症の徘徊ではと疑われることもありました」と、思い出すように笑った。

 自宅から幕張メッセまでは片道約25キロ。「大の千葉ロッテファンなんですが、マリンスタジアムでチームが優勝した時は嬉しくて、帰りも歩きました」というから、往復50キロ。冬の日、蔵前橋を抜けて日本橋まで歩いた時は、夜中3時に起床。午前10時に市川市へ到着した。その後、「両国の交番で、市原市から歩いてきたことを話して、日本橋の方向を尋ねたら、まさか冗談を言わないでと笑われましたよ!」と、話す。池田さんが方向を確認したのも、携帯や地図を持っていなかったからだ。最近はリュックを背負うようになったものの、「携帯があると電話をしたくなるでしょう。どこにいて何時に帰る、とつい頼りたくなってしまう」という池田さんだが、歩いていて体調を崩したことはない。途中でご飯を食べて、のんびり休憩するというようなこともない。ただ黙々と、前だけを見つめてしっかりと歩き続けるのだ。これを年に数回繰り返す。気分のいい時は、出羽三山信仰の祝詞を口ずさみ、去年の挑戦が今年どれだけできるかを楽しみながら、自分の健康バロメーターを測っている。

登拝した出羽三山の御朱印

 娘さんたちも、「調子が悪そうな時も、自営の店に出てきてお客さんと喋ったり、歩いて身体を動かしたりすると元気になるみたいです。よく食べて、よく喋って、よく歩いてくれれば」、「2019年に父と私達姉妹3人と子ども達2人の計6人で富士山に登ったんです。私の息子も高山病になったんですが、父はそんなこともなく。常に先頭で引っ張ってくれたので、やっぱり凄いと思いました」と、話す。「何度言っても、携帯を持っていってくれなくて」というのは、ご愛敬だ。

記憶に残る景色を

 池田さんの強さは、何事にも前向きで挑戦し続ける姿勢だ。65歳で歩き始めてから、長距離でのウオーキングは前述の通り。その他、山形県の出羽三山信仰に計21回登拝。富士山への登頂も計15回。「ご来光を眺める地点からさらに1時間半ほど登って登頂になるのですが、9年連続で行っています。記念に扇子とお猪口がもらえるんですよ。6年前、富里市開催のスイカマラソンに参加した時は最高齢でしたが完走。スイカも美味しかった!」と、満足そうだ。他にも日本アルプスに登ったり、近年は東京マラソンにもボランティアとして参加したりと奮闘している。
「歩き始めた当初は、家に着くと疲れて足が上がらなかったり、腰に痛みが出て妻にコルセット代わりにタオルを何重にも巻いてもらったりしたことがありました。でも、自分なりに改良を重ね、合う靴も見つけた」という、池田さん。姿勢よく、腰を伸ばして、手を大きく振り、目線はやや上に。一本の線をなぞるようにしてまっすぐ歩くのがコツ!歩きやすさ抜群であるお気に入りの靴は大体300~500キロ、3カ月で1足のペースで消耗する。自宅には過去の軌跡となる靴が多く保管してあるとか。「家族も朝起きて、私がいるかなというのを靴で確認するんですよ」と、声を上げて笑う池田さんは、「今年も孫たちと富士山に登頂するのが目標!」と意気込んだ。

問合せ:池田さん
Tel.0436・21・3336

 

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