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由緒正しき伝統ある神社・鶴峯八幡宮~来年をより素敵な年に~【市原市】
- 2023/12/7
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- 市原市
市原市中高根にある鶴峯八幡宮は、鎌倉時代の建治三年(1277年)より続く由緒正しき神社である。「本宮大分県の宇佐八幡宮から御分霊を戴きお祀りされたのが始まりと伝えられています。神奈川県鎌倉市にある鶴岡八幡宮、千葉県館山市にある鶴ケ谷八幡宮と共に、関東三鶴と称されています」と説明するのは、禰宜の露崎忠正さん。徳川幕府時代には、下総國関宿城主『久世大和守』が国土安全発展のために代々祈願されたとか。さらには、祈願された殿様が子宝に恵まれ、成長した後には何万石も築いたことから安産、子育て、出世成就等、人生を導く守護神として崇敬されている。「私は宮司になれば28代目にあたります。かつては西南の方向にある米代山の峯に建立されていて、本殿も大きく、お代官のお屋敷から通路をわたってお社に行けたと言います。ただ江戸時代に火事で全焼してしまい、ほとんどの資料は焼けてしまった」という。今では地元を含めて県外からも多くの参拝客が訪れる鶴峯八幡宮。その詳細をご紹介しよう。
年末年始の行事は
年間を通じて様々な行事が行われているが、最も大きな祭りが10月第3日曜日に行われる秋季例祭である。千葉県指定無形民俗文化財である『十二座神楽』は、計5時間半通しで演じられる。神事と十二座神楽が奉納され、五穀豊穣や無病息災、地域の安泰などを願って演じられる十二の物語は、別名『鎌倉ばやし』と呼ばれる。それは鎌倉八幡宮より伝えられたとされるのが所以。胴長太鼓や鼓、笛などが使われておはやしの種類は九種類。時にこれらは合わさって演奏されるが、保存会の人々は神楽殿で1カ月かけてみっちりと練習をするという。今年は残念ながら天候に恵まれなかったものの、多くの人々が足を運び、幻想的な世界に魅入っていたとか。
年末年始には、いくつもの行事が開催される。まず、大晦日には大祓式。これは、日常生活で知らないうちにたまった罪や穢れを払うためのもの。境内に設置された茅の輪をくぐって体をお清めする。翌1日には元旦祭が続き、午前0時に太鼓を鳴らすことで始まる。「数年前の台風では、樹齢400年の杉が十数本倒れました。それをきっかけに伐採、敷地の整備を続けています。今後10年ほどかけて立て直し予定」という社殿前の境内には、来年も多くの人で賑わうことだろう。
同月14日㈰に行われるのは、『どんと祭』。「どんと祭の名前の由来は地域によって諸説あるのですが、竹が燃える音がどんどんと聞こえるから、どんと祭と呼ばれています。お正月の三日間、各ご家庭の幸せを願ってやってくる歳神様を飾ってもらい、どんと祭りでお焚き上げします。一年間の無病息災を願って、火にあたって、灰を持って帰られる方もいます」と話す、露崎さん。持って帰った灰は、自宅の庭などに撒くのだという。
そして、2月3日㈯に行われるのが『節分祭』である。17時にスタート予定の福豆まきでは、現在、豆まき奉仕者である福男・福女の参列を募集中。初穂料5000円で神楽殿からの豆まきを体験できる。参列希望者は1月31日までに電話もしくは社頭にて申し込みが可能。「今年は、コロナ禍があけて4年ぶりに来賓も招いての開催となります。都心と違い、明かりも消して暗いので、こちらも幻想的な風景を楽しめると思います。また、豆意外にお菓子も撒きますのでお楽しみに」と、露崎さんは声を高める。
良い空気を楽しんで
鶴峯八幡宮では、近年参拝者が楽しめる多くの企画に取り組んでいる。その代表的なものが『カラフル御朱印』だろう。その神社を訪れた証ともいえる御朱印。「カラフルなものは市内でも珍しいです。月替わりで落ち着いた柄を取り入れるようにしていて、花札をイメージしたものは人気ですね。令和を迎えた時のGWは特に参拝客が多く、1週間で数多くの御朱印を宮司と二人で描きました。岐阜県など遠くからいらっしゃる方もいて有難いです」と話す露崎さん。近年は、「どうすれば参拝客が来るのか。内側から発信しなければ」と高い意識を持つ。
ホームページやSNS等で情報を公開することはもちろん、境内には水に浮かべると運勢が分かる『水みくじ』や、水で洗うとお金が増える『銭洗い』などワクワクできる場所を設置している。「神様の気をもらってよい気分になっていただくだけでなく、楽しんで欲しいです」と、露崎さんは笑顔を見せた。また、社頭には柴犬のこまちゃんとさび柄猫のちよちゃんがお出迎え。そして、露崎さんは「ペットの犬猫も今は多くの方の家族として大切に暮らしています。マナーを守っていただければ、みなさんと一緒に参拝できます。たくさんいらっしゃってください」と、続けた。
問合せ:鶴峯八幡宮
〒290の0242 市原市中高根1223
Tel.0436・95・3595
HP:http://r.goope.jp/tsurumine