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ふるさとビジター館 自然探訪~越冬するトンボ~
- 2024/2/21
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ホソミオツネントンボ(越冬中)
日本では200種ほどのトンボが生息しているとされています。主に、春から秋に観察でき、身近な昆虫として人々に親しまれています。ほとんどのトンボは、冬が来る前に成虫としては息絶えてしまい、幼虫(ヤゴ)で越冬しますが、なかには成虫で越冬するトンボもいます。
八重山諸島と小笠原地方を除く九州以北では、ホソミイトトンボ、ホソミオツネントンボ、オツネントンボの3種類のみが成虫のまま越冬することがわかっています。その内2種は、名前に「オツネン」とつけられていることで越冬するトンボとわかります。房総半島では3種の内、「ホソミ」とつく2種の越冬するトンボを観察することができます。
変温動物ということもあり、寒い冬を乗り切るため、樹皮の裂け目、木のくぼみ、落ち葉の間、建物の隙間などにその細い身体を入れ、じっと動かずエネルギーの消耗を抑えて冬をしのぎます。♂♀とも全体が褐色をしており、じっとしていることで風景に同化し、天敵に見つけられにくくなっています。それでも、冬の晴れ間に日差しがあると、陽気に誘われて、ふらふらと弱々しく飛翔する姿を目にすることができます。越冬した個体は、やがてきれいな青色に変わり、繁殖します。
春を待つフィールドで、越冬トンボを見つけてみましょう。くれぐれも杉花粉対策は忘れずに。
(ナチュラリストネット/岡嘉弘)
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