民話で育む、平和と地域を愛する気持ち

 7月25日、大多喜図書館天賞文庫で開かれた『大多喜地区母と女職員の会』の研修会で、サークル『夷隅民話の会』が大多喜町に伝わる民話の読み聞かせを行った。同会の会長、齊藤弥四郎さんが長年かけて収集した地元に残る言い伝えをもとに物語を書き起こし、紙芝居を作成。『大多喜の大蛇』など全7話をスクリーンに映して発表した。静かだが迫力のある語りに約40名の参加者は一心に耳を傾けた。また、ある会員は、昭和20年にアメリカの爆撃機B29が大多喜町筒森の山中に墜落する瞬間を目撃した戦争体験を語り、平和への願いを口にした。
 会では、夷隅地域に伝わる民話などを次世代に伝えることを目的とし、大多喜図書館を拠点に活動している。会員は50~70代の24名。機関紙と『夷隅むかしむかし』などの冊子の発行、民話の舞台となった寺などを巡るバスツアー、大多喜町公民館文化祭や保育園などでの発表が主な活動だ。「入会し、地元への愛着が芽生えた」と話す会員も。バスツアーへの一般参加者からは「地元にこんな話があったなんて」と感動の言葉が聞かれたという。
 これまでに発行した19冊にものぼる冊子は大多喜駅前の案内所『観光本陣』にて販売している。新規会員募集中。

問合せ 齊藤さん
TEL 0470・68・3201

関連記事

今週の地域情報紙シティライフ

今週のシティライフ掲載記事

  1. 【写真】第1展示室  人々の暮らしを様々な面で支えている人工衛星。ロケットで打ち上げられた人工衛星は地球の周回軌道に投入さ…
  2. 【写真】教室の講師と子どもたち  JR浜野駅前と五井駅前でダンススタジオを経営する堀切徳彦さんは、ダンス仲間にはNALUの…
  3.  市原市不入の市原湖畔美術館にて、企画展『レイクサイドスペシフィック!─夏休みの美術館観察』が7月20日(土)に開幕する。同館は1995年竣…
  4. 【写真】長沼結子さん(中央)と信啓さん(右) 『ちょうなん西小カフェ』は、長生郡長南町の100年以上続いた小学校の廃校をリ…
  5.  沢沿いを歩いていたら、枯れ木にイヌセンボンタケがびっしりと出ていました。傘の大きさは1センチほどの小さなキノコです。イヌと名の付くものは人…
  6. 『道の駅グリーンファーム館山』は、館山市が掲げる地域振興策『食のまちづくり』の拠点施設として今年2月にオープン。温暖な気候と豊かな自然に恵…
  7.  睦沢町在住の風景写真家・清野彰さん写真展『自然の彩り&アートの世界』が、7月16日(火)~31日(水)、つるまい美術館(市原市鶴舞)にて開…
  8.  子育て中の悩みは尽きないものですが、漠然と考えている悩みでも、種類別にしてみると頭の整理ができて、少し楽になるかもしれません。まずは、悩み…
  9. シティライフ編集室では、公式Instagramを開設しています。 千葉県内、市原、茂原、東金、長生、夷隅等、中房総エリアを中心に長年地域に…

ピックアップ記事

  1. 【写真】第1展示室  人々の暮らしを様々な面で支えている人工衛星。ロケットで打ち上げられた人工衛星は地球の周回軌道に投入さ…

スタッフブログ

ページ上部へ戻る